Microsoftオーディエンスネットワークとは
Microsoftオーディエンスネットワーク(MSAN)は、Microsoft広告が提供するネイティブ広告の配信ネットワークです。MSN、Outlook.com、Microsoft Edgeのスタートページなど、Microsoft関連のサービスやパートナーサイトに広告を配信できます。
Google広告のディスプレイネットワーク(GDN)やMeta広告のオーディエンスネットワークに相当する位置づけです。検索広告ではリーチできないユーザーに対して、ビジュアルリッチな広告を配信します。
主な配信面
| 配信面 | 特徴 |
|---|---|
| MSN | ニュースサイト、高いリーチ |
| Outlook.com | メール利用者向け |
| Microsoft Edge | スタートページ、新規タブ |
| パートナーサイト | 提携メディアのネイティブ枠 |
MSANの特徴
ビジネスユーザーへのリーチ
MSANの最大の強みは、ビジネスユーザーへのリーチです。Windows PCやOutlookを業務で使用するビジネスパーソンに広告を届けられます。このため、BtoB商材、ビジネスソフトウェア、金融サービスなどと相性が良い傾向があります。
ネイティブ広告フォーマット
MSANの広告はネイティブ広告形式で表示されます。記事コンテンツに溶け込む形で表示されるため、ユーザー体験を損ないにくいのが特徴です。
広告フォーマットは「画像広告」が中心で、見出し、説明文、画像で構成されます。Microsoft広告のレスポンシブ広告(マルチメディア広告)を使うと、複数の見出し・説明文・画像を組み合わせた最適な広告を自動生成できます。
LinkedInプロフィールターゲティング
Microsoft広告ならではの特徴として、LinkedInのプロフィールデータを活用したターゲティングがあります。業種、職種、企業名でターゲットを絞り込めます。BtoBマーケティングにおいて非常に強力なターゲティング手段です。
ターゲティング機能
MSANでは、以下のターゲティング機能が利用できます。
| ターゲティング | 概要 | 活用シーン |
|---|---|---|
| インマーケットオーディエンス | 特定カテゴリの購買意欲が高いユーザー | 見込み顧客の開拓 |
| LinkedInプロフィール | 業種・職種・企業規模 | BtoBのリード獲得 |
| カスタムオーディエンス | 自社データのリスト連携 | 既存顧客への再アプローチ |
| リマーケティング | サイト訪問者への再配信 | CV率の向上 |
| 類似オーディエンス | 既存顧客と類似するユーザー | 新規開拓 |
運用メモ LinkedInプロフィールターゲティングはMicrosoft広告独自の機能です。ただし、日本ではLinkedInの普及率が海外ほど高くないため、ターゲット規模が限定的になる場合があります。LinkedInターゲティングだけに頼るのではなく、インマーケットオーディエンスやリマーケティングと組み合わせることで、リーチを確保しながら精度の高い配信を実現できます。
MSANの始め方
ステップ1:キャンペーンの作成
Microsoft広告の管理画面でキャンペーンを新規作成します。キャンペーンの種類で「オーディエンス」を選択すると、MSAN向けのキャンペーンが作成されます。
ステップ2:ターゲティングの設定
広告グループの設定で、ターゲティング条件を指定します。地域、デバイス、オーディエンス(インマーケット、リマーケティング等)を組み合わせて設定します。
ステップ3:広告の作成
マルチメディア広告を作成します。以下のアセットを登録します。
| アセット | 仕様 |
|---|---|
| 画像 | 1200×628px以上(横長)、推奨: 1200×1200px(正方形) |
| 見出し | 最大30文字 × 最大15件 |
| 長い見出し | 最大90文字 × 最大5件 |
| 説明文 | 最大90文字 × 最大5件 |
| ビジネス名 | 広告主名 |
ステップ4:コンバージョン計測の設定
UETタグ(Universal Event Tracking)を設置して、コンバージョン計測を設定します。UETタグはMicrosoft広告版のコンバージョンタグで、全ページに設置する必要があります。
パフォーマンスの評価
MSANのパフォーマンスを評価する際は、検索広告とは異なる指標の見方が必要です。
主な評価指標
| 指標 | 見方 |
|---|---|
| CTR | 検索広告より低くなるのが一般的(0.1〜0.5%程度) |
| CPC | 検索広告より低い傾向 |
| CVR | 検索広告より低い傾向 |
| ビュースルーCV | MSANではビュースルーCVも重要な指標 |
MSANはディスプレイ広告に近い性質を持つため、直接的なCVだけでなく、ビュースルーコンバージョン(広告を見たが別経路でCVしたケース)も含めて評価することが重要です。
運用メモ MSANの成果を検索広告と同じCPA基準で評価すると、ほぼ確実に「効果が悪い」という結論になります。MSANは認知・検討フェーズへの貢献が大きいため、ビュースルーCVやアシストCV、検索ボリュームの変化など、間接的な効果を含めて評価してください。