この記事でわかること
OpenAIがChatGPT広告の週次アップデートを告知。スプレッドシートからの商品フィードキャンペーン一括作成、Productsタブでの商品審査ステータス表示、Insights APIでの目標外コンバージョン取得、「アカウント名」「ブランドの名前」「登記上の法人名」の分離(ブランドの名前の変更は承認まで配信停止)、東南アジア6か国と台湾への提供拡大をまとめます。
生成AIによる要約
OpenAIが2026年9月下旬、広告主向けにChatGPT広告の週次プロダクトアップデートを告知しました。今回は商品フィードキャンペーンの作り方と管理、レポートの取り方、アカウント設定、提供地域の4方面にまたがっています。
とくに実務への影響が大きいのは次の3点です。商品フィードキャンペーンをスプレッドシートから一括作成できるようになったこと、「アカウント名」「ブランドの名前」「登記上の法人名」を別々に管理できるようになったこと、そして目標に設定していないコンバージョンもAPIで取得できるようになったことです。順に整理します。
商品フィードキャンペーンをスプレッドシートから一括作成
商品フィードキャンペーンと広告グループを、スプレッドシートからまとめて作成できるようになりました。広告は広告テンプレートとして自動で生成されます。
始め方は次のとおりです。
- キャンペーン 画面から 一括アップロード を開く
- プルダウンで 一括シート を選ぶ
- 「テンプレートをダウンロード」で 商品フィード を選んでダウンロードする
- 記入したExcelシート(.xlsx)をアップロードし、ファイルをインポート を押す

テンプレートは「標準」「商品フィード」「混合」の3種類が並んでいます。「混合」は、名前から標準キャンペーンと商品フィードキャンペーンを1つのファイルで扱う形式と考えられます。ただし、公式の説明はまだありません。
これまでも一括アップロード自体はありました。ヘルプの「Bulk Upload Campaign Schema Checklist」で案内されているのは、目的が Views または Clicks の標準キャンペーン用の形式です。2026年10月1日時点で、ヘルプには商品フィード用テンプレートの項目定義がまだ載っていません。
商品フィード広告は、広告グループのフィルタで対象商品を絞り、広告テンプレートを土台に商品ごとの広告を組み立てる仕組みです。カテゴリやブランドごとに広告グループを切る構成では、1つずつ画面で作る手間が大きくなりがちでした。カタログの切り方を表で設計して、そのまま入稿できるのが今回の変更の要点です。
運用メモ 標準キャンペーン用の一括アップロードでは、既存のIDが入った行は「更新」、IDが空の行は「新規作成」として扱われます。商品フィード用テンプレートでも同じ扱いかどうかは、まだ公表されていません。初回は少数のキャンペーンで試し、意図しない重複作成が起きないかを確かめてから広げるのが安全です。
Productsタブで商品の審査ステータスを確認可能に
商品フィードキャンペーンを設定している場合、Products タブで商品ごとの審査ステータスを確認できるようになりました。どの商品が審査中か、なぜ不承認になったかを追いやすくなります。
これまでProductsタブは、配信実績が出た商品だけが並ぶレポート用の画面でした。ヘルプでは、配信開始後に商品の行が初めて表示されるまで最大7時間かかると説明されています。配信前のキャンペーンでは空のこともあります。
フィードを入れたのに配信されない商品があるとき、原因が審査なのか、フィルタ設定なのかを切り分ける手段がこれまで乏しい状態でした。審査ステータスが同じ画面に出れば、まず不承認の商品と理由を確認する、という順番で調べられます。
なお、ヘルプの「Create Campaigns from Product Feeds」は2026年10月1日時点で、Productsタブをレポート用の画面としてのみ説明しています。審査ステータスの表示条件や理由の種類は、まだ記載がありません。筆者が2026年10月1日に確認したアカウントでも、不承認の理由が表示された商品はありませんでした。理由の出方は、不承認の商品が出た時点で確かめる必要があります。日本語UIでのタブ名も未確認のため、ここでは英語の表記で記載しています。
目標外のコンバージョンもAPIで取得可能に
公開されているInsights APIで、キャンペーンのコンバージョン目標に設定していないイベントも、アトリビューション済みの数値として取得できるようになりました。
たとえば、リード獲得や会員登録に最適化しているキャンペーンで、あわせて購入が何件・いくら発生したかを確認できます。キャンペーンのコンバージョン目標や最適化設定は変えずに済みます。
使い方:include を1行足す
コンバージョン専用のエンドポイント POST /v1/conversions/insights のリクエストに、"include": ["attributed_events"] を加えます。
{
"aggregation_level": "campaign",
"time_granularity": "none",
"entity_ids": ["cmpn_123"],
"attribution_time_basis": "ad_event_time",
"attribution_window_days": 30,
"view_through_attribution_window_days": 1,
"include": ["attributed_events"]
}
特定のイベントだけに絞りたい場合は、event_names に ["order_created", "newsletter_signup"] のようにイベント名を並べます。省略するとアトリビューションされた全イベントが返ります。
レスポンスの読み方
返ってくるのは、キャンペーン単位の集計行の中に、イベントごとの明細が入れ子になった形です。
開発者向けドキュメントの例では、外側の conversions が0のまま、内側に購入2件・100ドルが入っています。目標外の購入が2件あった、という読み方になります。
集計で取り違えやすい点を挙げます。
- 外側の
conversionsと内側のattributed_event_countを足さない。内側は目標分も含むため、二重計上になる - 集計の基準日は
ad_event_time(広告接触日)を使う。conversion_time(コンバージョン発生日)では目標外イベントの取得範囲が限られると明記されている - 集計行が2,000行、またはイベント行が2,000行を超えるとHTTP 413エラーになる。部分的な結果は返らないため、キャンペーンや期間を分けて取得する
- 新しく送り始めたイベントは、受信履歴が公開されるまで
event_namesに指定できない
目標の設定を変えると、最適化の学習に影響が出ます。「購入も見たいから目標に追加する」のではなく、目標はそのままでレポートだけ広げられるのは、運用上の利点です。
「アカウント名」「ブランドの名前」「登記上の法人名」を別々に管理
2026年9月25日から、設定 → 一般 の「アカウント情報」で、3つの名前を別々に設定できるようになりました。これまでは、登録時に入力した広告主名が3つすべてに使われていました。
| 名前 | 用途 | 変更したときの扱い |
|---|---|---|
| アカウント名(Account Name) | Ads Manager内でアカウントを見分けるための名前 | 審査なし。Ads Managerの中だけに反映 |
| ブランドの名前(Brand Name) | ChatGPT上で広告と一緒に表示される公開名 | ブランド審査が入り、承認まで配信が止まる |
| 登記上の法人名(Legal Name) | 請求とビジネス認証に使う登記上の名称 | ビジネス審査がやり直しになり、配信が止まる場合がある |

同じ「アカウント情報」には、広告アカウントの所在地・通貨・タイムゾーンも並んでいます。この3つは入力できない表示になっており、ヘルプでもアカウント作成後は変更できないと説明されています。
既存アカウントは、3つとも同じ名前が入った状態から始まります。登録時に会社名で作ったアカウントで、広告にはサービス名を出したいといったケースでは、「ブランドの名前」だけを変えれば済むようになりました。
注意したいのは、「ブランドの名前」の変更は承認まで配信が止まる点です。配信中のキャンペーンがあるアカウントで、気軽に表記を整える操作ではありません。社内向けの呼び名を整理したいだけなら、「アカウント名」の変更で足ります。代理店が複数の広告主を管理していて、アカウント一覧を見分けやすくしたい場合も同様です。
「登記上の法人名」には、登記上の正式名称を入れるようヘルプで案内されています。請求書の宛名やビジネス認証に使われるため、「ブランドの名前」と混同しないようにします。
東南アジア6か国と台湾で提供開始
ChatGPT広告の提供地域に、インドネシア・マレーシア・フィリピン・シンガポール・タイ・ベトナム・台湾が加わりました。
ヘルプの「Ads Manager Availability」では、2026年10月1日時点でこの7市場がセルフサービスの「Available」になっています。同じ表で日本と韓国も「Available」です。
この表は、Ads Managerをセルフサービスで使える国を示したものです。ヘルプには、広告を出して請求を受ける法人がその国に所在している必要がある、と注記されています。
日本はすでに配信対象で、2026年6月22日から広告表示が始まっています。今回の拡大は、日本から東南アジアや台湾へ越境で出稿している広告主にとって、配信先の選択肢が増えたという意味を持ちます。
実務でのアクションポイント
| 変更点 | 確認・対応すること |
|---|---|
| 商品フィードの一括作成 | 一括アップロードで「商品フィード」のテンプレートを取得し、少数のキャンペーンで作成結果を確かめる |
| 商品の審査ステータス | 配信されない商品があれば、Productsタブで不承認の有無と理由を見る |
| 目標外コンバージョンのAPI取得 | レポート連携があれば include を追加し、外側と内側の数値を足さない集計にする |
| 名前の分離 | 設定 → 一般で3つの名前を確認。ブランドの名前は配信の空白が許容できる時期に変える |
| 東南アジア・台湾 | 越境で狙う市場があれば、配信国の設定に加えられるかを確認する |
まず試すべきは、設定 → 一般で3つの名前を確認することです。既存アカウントは同じ名前が3つに入っているため、「登記上の法人名」に登記名が入っているかを見ておくと、今後の請求や認証で迷いません。変更が必要でも、「ブランドの名前」だけは配信を止めてよいタイミングを選んでください。
なお、各機能が日本のアカウントで使えるかどうかは、告知内で個別に明示されていません。管理画面で順次確認することをおすすめします。
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参照元
ryottaman
広告代理店で17年、現在は事業会社でインハウスマーケティングを担当しています。
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