· 9分で読める

フィードルール(属性ルール)設定ガイド|Merchant Center内でフィードを変換・補正する実務テクニック

目次閉じる開く

フィードルール(属性ルール)とは

フィードルールは、Google Merchant Centerに送信した商品データを、管理画面上のロジックで変換・補正する機能です。メインフィードのデータをそのまま書き換えるのではなく、Merchant Center側で加工ルールを適用する仕組みです。

Merchant Center Next(新UI)では「属性ルール」に名称が変更されていますが、機能の概念は同じです。本記事では一般的に通りのよい「フィードルール」の名称を併用します。

フィードの元データを変更できない場合や、元データの品質を維持しつつMerchant Center側で最適化したい場合に有効です。

フィードルールでできること

フィードルールの操作は大きく2つに分かれます。データソース演算子(値の設定・取得)と修正演算子(値の加工)です。

フィードルールの演算子一覧データソース演算子(値の設定)次に設定列や静的値を組み合わせて設定複数に設定リスト値を割り当て(掲載先等)取得パターンから値を抽出最新の値を使用複数ソースから最新値を選択用途: 属性に値を設定する。条件分岐と組み合わせて「もしAならBを設定」が可能複数属性の結合もここで行う修正演算子(値の加工)先頭に追加テキストを値の前に付加最後に追加テキストを値の後に付加検索と置換テキストの置換・削除計算四則演算(加減乗除)分割して選択区切り文字で分割し一部を取得用途: 既存の値を部分的に修正する「次に設定」と組み合わせて使う

これらの演算子を条件分岐と組み合わせることで、実用的なフィード加工ロジックを構築できます。

管理画面での操作パス

Merchant Center Nextでの操作パスは以下のとおりです。

Merchant Center管理画面 → 設定(歯車アイコン)→ データソース → 対象のデータソースを選択 → 「属性ルール」タブ → 「属性ルールを追加」

属性ルールの設定には「高度なデータソース管理」が必要な場合があります。アカウントの設定状況によって利用可否が異なるため、メニューに表示されない場合は設定画面で確認してください。

実務パターン1: タイトルにブランド名を自動付与

商品タイトルの先頭にブランド名を追加するパターンです。ショッピング広告のタイトルにブランド名を含めると、ブランド指名検索でのマッチ率が上がります。

設定方法は2つあります。

方法A: 修正演算子「先頭に追加」を使う

  1. 対象属性として「title」を選択
  2. 「修正を追加」→「先頭に追加」
  3. 静的値として「ブランド名 」(末尾にスペース)を入力

この方法はシンプルですが、すべての商品に同じブランド名が付きます。

方法B: データソース演算子「次に設定」で動的に結合する

  1. 対象属性として「title」を選択
  2. 「次に設定」で「brand」列 + スペース + 「title」列を連結

この方法なら、商品ごとに異なるブランド名を自動で付与できます。複数ブランドを扱うECサイトに向いています。

実務パターン2: 条件分岐でカスタムラベルを振り分ける

カスタムラベルはショッピングキャンペーンの入札管理に欠かせない属性です。フィードルールを使えば、価格帯や在庫状況に応じて自動でラベルを振り分けられます。

価格帯別ラベルの例(custom_label_0)

条件設定する値
price が 10,000円以上high_price
price が 3,000円以上 10,000円未満mid_price
price が 3,000円未満low_price

設定手順は以下のとおりです。

  1. custom_label_0 の属性ルールを追加
  2. 「条件を追加」→ price が 10,000 以上
  3. 「次に設定」→ 静的値「high_price」
  4. 同じ属性に対して、mid_price、low_priceのルールも順に追加

ルールは上から順番に評価されます。条件が重複する場合は、絞り込みが厳しいルール(high_price)を上位に配置してください。

在庫状況別ラベルの例

availability が「out_of_stock」に等しい場合に、custom_label_1 に「out_of_stock」を設定します。キャンペーン側でこのラベルの商品を除外したり、入札を下げたりする運用に使えます。

カスタムラベル設計のポイント

カスタムラベルは0〜4の5つが上限です。各ラベルに設定できる値の種類は最大70件です。よく使われる振り分け軸を整理しておきましょう。

ラベル振り分け軸の例
custom_label_0価格帯(high / mid / low)
custom_label_1利益率(high_margin / low_margin)
custom_label_2季節性(spring / summer / autumn / winter)
custom_label_3プロモーション状態(sale / clearance / regular)
custom_label_4新着・定番(new / bestseller / standard)

実務パターン3: google_product_categoryの書き換え

メインフィードのカテゴリ分類が不正確な場合、フィードルールで正しいGoogleカテゴリに上書きできます。

  1. 対象属性として「google_product_category」を選択
  2. 「条件を追加」→ title に「スニーカー」を含む
  3. 「次に設定」→ 静的値として分類名またはカテゴリID(例: 187)を入力

google_product_categoryの値は、Googleが定める公式のカテゴリ分類(テキストまたは数値ID)を正確に使う必要があります。任意の文字列は設定できません。

実務パターン4: 不承認テキストの除去

商品タイトルや説明文に「送料無料」「最安値」「期間限定」といったポリシー違反の可能性があるテキストが含まれている場合、「検索と置換」で一括除去できます。

  1. 対象属性として「title」を選択
  2. 「修正を追加」→「検索と置換」
  3. 検索欄に「送料無料」を入力し、置換欄は空欄にする(削除)

同じ手順で「最安値」「業界No.1」なども除去できます。ポリシー違反による不承認を未然に防ぐのに有効です。

実務パターン5: 複数属性を結合してタイトルを再構成する

メインフィードのタイトルが短すぎる場合、ブランド名・商品名・カラー・サイズなどの属性を結合して、情報量の多いタイトルに再構成できます。

「次に設定」で以下のように複数の列と区切り文字を順番に指定します。

brand列の値 + 「 」 + title列の値 + 「 」 + color列の値 + 「 」 + size列の値

たとえば「スニーカー」というタイトルが「Nike スニーカー ブラック 27cm」に変わります。検索クエリとのマッチ範囲が広がるため、インプレッション数の改善が期待できます。

ルールの処理順序

フィードルールはカスケード方式で動作します。同一属性に複数のルールが設定されている場合、上から順番に評価され、後のルールが前のルールの結果を上書きします。

ルールの処理順序(カスケード方式)1条件: 厳しいprice ≥ 10,000 → high2条件: 中程度price ≥ 3,000 → mid3条件: なし(デフォルト)すべて → low配置の原則絞り込みが厳しいルールを上位に、デフォルト値(条件なし)を最後に配置する

順序を間違えると意図しない結果になります。たとえばデフォルト値のルール(条件なし)を1番目に置くと、すべての商品がデフォルト値で上書きされ、後続の条件付きルールが意味をなしません。

UIではドラッグ&ドロップで順序を変更できます。

テストとプレビュー

フィードルールを本番適用する前に、必ずテストを実行しましょう。

  1. 属性ルールを設定し「下書きとして保存」する
  2. 「ルールをテスト」をクリックする(処理に10〜20分かかる)
  3. 「テスト結果を表示する」で以下を確認する
    • 承認済み / 不承認 / 除外済み商品の数の変化
    • 影響を受ける属性と変更例(最大5件)
    • 新たに発生する問題、解決される問題
  4. 問題なければ「変更を適用」で本番反映する

ルール設定中は、画面右側にリアルタイムで適用結果のプレビューが表示されます。個別商品の変換結果を確認しながらルールを調整できます。

フィードルールと補助フィードの使い分け

フィードルールと補助フィードは、どちらもメインフィードを直接変更せずに商品データを改善する手段です。用途に応じて使い分けます。

観点フィードルール補助フィード
イメージ変換ロジックVLOOKUPによる上書き
新規商品への適用自動で適用される手動で追加が必要
向いているケース条件で一括変換商品ごとに個別の値を設定
管理主体ロジックで管理データファイルで管理
変更頻度ロジック自体は低頻度データは定期更新可能

判断の目安はシンプルです。「条件ロジックで一括変換したい」ならフィードルール、「商品ごとに異なる固有値を設定したい」なら補助フィードです。

両方を組み合わせることもできます。補助フィードで商品ごとの値を追加し、フィードルールでその値を別の属性に変換する、という使い方です。

設定時に注意すべき制約

id属性は通常のルールでは変更できない

id属性を変更するには、通常の属性ルールではなく専用の「IDルール」セクションを使います。idの変更は商品の履歴データやパフォーマンス指標に影響するため、慎重に判断してください。

必須属性を空にすると不承認になる

「検索と置換」で文字列を削除する際、結果として title や description が空になると、その商品が不承認になります。たとえば「送料無料 スニーカー」から「送料無料」を削除しても「 スニーカー」が残りますが、商品名全体が「送料無料」だけだった場合は空になります。テスト機能で必ず確認してください。

管理画面の直接編集とは混在させない

Merchant Center管理画面から商品データを直接編集すると、その属性はフィードルールによる変更を受け付けなくなります。フィードルールで管理する属性は、必ずフィードルール経由で更新する運用に統一してください。

ルールの反映は即時ではない

フィードルールの変更は次回のフィード処理タイミングで適用されます。セール開始に合わせた変更など、時間指定が必要な場合は余裕を持って設定しておきましょう。急ぎの場合はMerchant Centerからフィードの手動再処理をトリガーできます。

導入の進め方

フィードルールの導入が初めてなら、リスクの低いカスタムラベルの自動振り分けから始めましょう。カスタムラベルは商品の承認状態に影響しないため、ルールの設定ミスが不承認につながることはありません。

推奨する段階的な導入ステップは以下のとおりです。

  1. custom_label_0 に価格帯ラベルを振り分けるルールを作成する
  2. 「ルールをテスト」で結果を確認し、処理順序の仕組みに慣れる
  3. カスタムラベルの運用が安定したら、不承認テキストの除去(検索と置換)に着手する
  4. タイトルへのブランド名付与やカテゴリの書き換えに段階的に広げる
  5. メインフィード自体の品質改善と並行して、フィードルールを補助的に活用する

フィードルールはメインフィードの品質が前提です。元データの品質が低いとルールだけではカバーしきれないため、ECシステム側のフィード改善も並行して進めてください。

関連記事

この記事をAIと深掘りする

要約・疑問の解消に。記事のタイトル・URL・参照元を入れた質問文が自動で入力されます。

| 共有 はてブ

SIGNALZ メルマガ

厳選した実践ナレッジを週1回お届けします。

SIGNALZ

SIGNALZ

運用型広告の実務経験をもとに、体系的なナレッジを発信しています。

SIGNALZの記事はAIを活用して作成し、10年以上の運用型広告の実務経験をもとに内容を確認・監修しています。制作方針の詳細はサイトについてをご覧ください。

この記事について感想やご質問を送れます

誤りの指摘、補足情報、ご質問など、お気軽にどうぞ。