Google広告は2026年6月15日から、P-MAX(Performance Max)キャンペーンの商品(プロダクト)レベルレポートの対象を全ネットワークに拡張しました。従来は検索ネットワークと標準ショッピングで配信された商品のみが対象でしたが、変更後はP-MAXの全ネットワークに加え、動画・アプリ・Demand Genキャンペーンでも商品単位の指標を確認できます。一方で、計測範囲の拡大により、実際の配信に変化がなくても数値が増加して見える点には注意が必要です。本記事では変更内容と、レポーティング実務で押さえるべきポイントを整理します。
何が変わったのか|商品単位の計測範囲が全ネットワークへ
これまで商品単位の指標(費用・コンバージョンなど)は、検索ネットワークと標準ショッピングキャンペーンで配信された商品のみが計測対象でした。P-MAXはYouTubeやディスプレイ、Gmailなど複数のネットワークに配信されますが、商品レポートにはその一部しか反映されていなかったことになります。
今回の変更で、P-MAXの全ネットワークが商品単位の計測対象になりました。さらに、Google Merchant Center連携が適用可能な場合には、動画キャンペーン・アプリキャンペーン・Demand Genキャンペーンでも商品単位の指標を確認できるようになります。
本件はSearch Engine Land(筆者 Anu Adegbola氏、2026年7月16日公開)が報じ、Search Engine Roundtableも同内容を伝えています。なお、日本のアカウントへの適用時期は明示されていません。グローバルに適用されるとみられますが、日本のアカウントでの反映状況は管理画面で確認してください。
注意点|数値が一時的に増加して見える
今回の変更で最も注意すべきは、計測範囲の拡大により数値が増加して見える点です。実際の配信パフォーマンスに変化がなくても、P-MAXキャンペーンのインプレッション数やクリック数などが一時的に増加して見える可能性があります。Googleは、P-MAXのみで一度きりの増加が起こりうると説明しています。
これは配信量そのものが増えたわけではなく、これまでレポートに反映されていなかった分が計測されるようになった結果です。この区別を誤ると、レポート上の増加を「配信が伸びた」「改善した」と読み違えるおそれがあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 何が起こるか | P-MAXのインプレッション数・クリック数などが増加して見える |
| 原因 | 計測範囲の拡大(配信実態の変化ではない) |
| 発生の性質 | 一度きりの増加(Googleの説明による) |
| 対象 | P-MAXキャンペーンのみ |
運用者が取るべき対応
Search Engine Landの記事では、運用者への示唆として次のような対応が挙げられています。レポーティング業務に組み込む際のチェックリストとして活用してください。
- ネットワークのセグメント/フィルタを使い、増加がどこで発生しているかを分析する
- 前月比較レポートに「計測変更による増加でありパフォーマンス改善ではない」という注記を添える
- 6月15日前後をまたぐ自動レポート(スプレッドシート・BIツール等)の集計期間と解釈を見直す
- 動画・アプリ・Demand GenでMerchant Center連携を使っている場合、商品単位の指標が表示されるか確認する
- 日本のアカウントでの反映状況を管理画面で確認する
筆者の見解としては、この変更はレポーティングの実務にとって歓迎できるものです。P-MAXの商品別パフォーマンスがネットワーク全体で把握できるようになれば、商品フィードの改善やアセットグループの見直しに使える判断材料が増えます。一方で、変更直後の数値解釈には上記のとおり慎重さが求められます。
まとめ
今回のアップデートの要点を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 変更日 | 2026年6月15日(日本のアカウントへの適用時期は明示されていない) |
| 変更内容 | 商品レベルレポートの計測対象をP-MAXの全ネットワークに拡張 |
| 追加対象 | 動画・アプリ・Demand Genキャンペーン(Merchant Center連携が適用可能な場合) |
| 注意点 | P-MAXの数値が一度きり増加して見える可能性(配信実態の変化ではない) |
| 推奨対応 | ネットワークセグメントで増加の発生源を分析し、期間比較レポートに注記を添える |
まず試すべき1アクション: P-MAXキャンペーンのレポートをネットワーク別にセグメントし、6月中旬以降にインプレッション数・クリック数の増加が見られるかを確認してください。増加があれば、その内訳を把握したうえで、次回の定例レポートに計測変更の注記を添えるところから始めるのが現実的です。