この記事でわかること
Google広告の検索語句レポートで「検索語句と広告の組み合わせ」を選べるようになっています。検索語句・広告見出し・説明文・ランディングページと、「選定者」列が同じ行に並ぶビューです。実機画面での列名と値、P-MAXでも表示された点、ヘルプ表記との食い違いまで整理します。
生成AIによる要約
Google広告の検索語句レポートに「検索語句と広告の組み合わせ」というビューがあります。検索語句と、その語句に対して実際に配信された広告見出し・説明文・ランディング ページが、同じ行に並ぶレポートです。日本語の管理画面でも、2026年8月時点で選択できることを確認しました。
海外では2025年5月に発表されており、目新しいものではありません。ただし日本語での解説がほとんど見当たらず、存在に気づいていない方も多いレポートです。本記事では、何が見えるのか、どのアカウントで使えるのか、そして押さえておくべき前提を整理します。
何が見えるのか|検索語句と広告が同じ行に並ぶ
これまでの検索語句レポートは、検索語句とマッチしたキーワードを見るためのものでした。どの見出しが実際に表示されたかは分かりません。一方、広告見出しの成績はアセットレポートで確認しますが、そちらには検索語句の軸がありません。
この2つを掛け合わせられるのが、今回のビューです。1行が「この検索語句に対して、この見出しと説明文で、このページへ送った」という単位になります。
管理画面での表示|プルダウンから切り替える
検索語句レポートを開き、表の右上にあるプルダウンから「検索語句と広告の組み合わせ」を選ぶと切り替わります。既定では通常の「検索語句」が選ばれているため、意識して切り替えないと気づきません。

選択肢は4つです。通常の「検索語句」に加えて、「検索語句と広告の組み合わせ」、そして動的検索広告向けの2つが並びます。
切り替えると、次のような表になります。

表示される列は、大きく3つのグループに分かれます。1つ目が検索語句そのものです。2つ目が配信された広告の中身で、広告見出し・説明文・ランディング ページが並びます。3つ目が、それぞれの要素を誰が決めたのかを示す4つの列です。
「選定者」列で、広告主とGoogle AIの担当範囲が分かる
この3つ目のグループが、このビューの中心です。日本語UIでは「選定者」という言葉が使われています。実際に確認できた列名と値は次のとおりです。
| 列名 | 何を示すか | 確認できた値 |
|---|---|---|
| 検索語句とのマッチングのソース | その検索語句にマッチした経路 | 広告主様の提供 / AI 最大化設定のキーワード以外の拡張 |
| ランディングページの選定者 | 遷移先URLを決めた主体 | 最終ページ URL の拡張 |
| 広告見出しの選定者 | 表示された見出しを用意した主体 | Google AI |
| 説明文の選定者 | 表示された説明文を用意した主体 | Google AI |
つまり1行を横に読むと、その配信のどこまでが自社の入稿で、どこからがGoogleの自動処理だったのかが分かります。実際、行ごとに中身は違いました。4列すべてが「広告主様の提供」で、自社のキーワードとアセットがそのまま使われた行があります。一方、マッチが「AI 最大化設定のキーワード以外の拡張」、遷移先が「最終ページ URL の拡張」、見出しと説明文が「Google AI」という行もありました。後者は、ほぼ全工程をGoogleに委ねた1クリックということになります。
これまでは、キーワード拡張・テキストのカスタマイズ・URL拡張のどれがどう効いたのかを、機能ごとに別々に眺めるしかありませんでした。この4列は、それを1行の中で並べて見せてくれます。
どのキャンペーンで見られるのか|ドキュメントはAI最大化設定向け
Google広告ヘルプは、このレポートを「検索キャンペーン向け AI 最大化設定のレポートについて」というページで説明しています。Google Ads APIでも、AI最大化設定向けの ai_max_search_term_ad_combination_view というリソースとして提供されています。公式ドキュメントの説明は「ユーザーの検索意図と動的アセット(見出しとランディング ページ)の組み合わせ」を示す最も詳細なビュー、というものです。
ただし今回表示を確認したのは、P-MAXキャンペーンに絞り込んだ検索語句レポートでした。キャンペーンをP-MAXに限定した状態でもビューを選択でき、データも表示されます。「検索語句とのマッチングのソース」には「AI 最大化設定のキーワード以外の拡張」という値も並んでいました。
ドキュメント上はAI最大化設定向けの機能ですが、実際にはP-MAXの検索面にも同じレポートが適用されているように見えます。AI最大化設定を使っていないから関係ない、と判断せず、一度プルダウンを開いてみることをおすすめします。
経緯|2025年5月に発表され、日本語での紹介がほとんどない
このレポートは今回新しく追加されたものではありません。Search Engine Landは2025年5月16日に、AI Max for Searchのレポート強化を報じています。GoogleのGinny Marvin氏の説明を踏まえた記事です。検索語句レポートに、マッチの由来を示す「ソース」列が加わること。そして、検索語句と配信された見出し・ランディングページの組み合わせを見る専用ビューが用意されること。この2点が、すでにこの時点で示されていました。
同記事では、2025年5月末から段階的に展開し、第3四半期初頭に完全展開する予定と説明されています。API側では、2025年8月6日のGoogle Ads API v21で導入されたとPPC Landが報じています。このビューは、現行のv23からv25まで公式リファレンスに掲載されています。
日本語での解説記事は、調べた範囲では見当たりませんでした。AI最大化設定への自動アップグレードが2026年9月から始まる以上、対象キャンペーンが増えるにつれて目にする機会も増えるレポートです。
似ているが別物のレポート
名前や文脈が近いため、混同しやすいレポートを整理しておきます。
| レポート | 見えるもの | 今回のビューとの違い |
|---|---|---|
| 検索語句と広告の組み合わせ | 検索語句 × 見出し・説明文・LP と、それぞれの選定者 | 本記事の対象 |
| 通常の検索語句レポート | 検索語句とマッチしたキーワード、マッチタイプ | どの広告が表示されたかは含まれない |
| アセットの組み合わせレポート | レスポンシブ検索広告の見出し・説明文の組み合わせ成績 | 検索語句の軸がない |
| 動的検索広告の検索語句 | DSAで発生した検索語句 | 同じプルダウン内の別ビュー |
前提と限界|全件は見えない
数字の読み方には注意が必要です。Google Ads APIの公式ドキュメントには、プライバシーのしきい値により、検索回数が十分でない検索語句は省略されると明記されています。そのため、このビューの合計値はキャンペーン全体の数値と一致しません。
同ドキュメントには、費用の集計に使うものではなく、広告の組み合わせを検証するための専門的なビューである、という趣旨の注記もあります。レポートの数字をそのまま費用の内訳として社内共有すると、齟齬が生まれます。
日本語ヘルプにも同様の注意書きがあります。マッチタイプを「AI 最大化設定」で絞り込むと、「その他の検索語句」が考慮されないため、表示される数値が低くなることがある、と記載されています。
運用でどう使うか
このビューが効いてくる場面を3つ挙げます。いずれも、従来は推測に頼っていた部分です。
- 自動生成された見出しの当たり外れを検索語句単位で確認する: 「広告見出しの選定者」が「Google AI」の行だけを見れば、AIが作った文言がどの検索意図に当てられているかが分かります
- URL拡張の振り分け先を点検する: 「ランディングページの選定者」が「最終ページ URL の拡張」の行を追えば、意図しないページへ送っていないかを確認できます
- 除外キーワードの判断材料を増やす: 語句だけを見て除外するのではなく、その語句にどんな広告が出ていたかを踏まえて判断できます
とくに3番目は、除外の精度に直結します。検索語句そのものは悪くないのに、当たっている見出しがずれているだけ、というケースを切り分けられるためです。その場合は、除外ではなくアセットの見直しが正しい打ち手になります。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 機能 | 検索語句と、配信された広告見出し・説明文・ランディング ページ、およびそれぞれの選定者を同じ行で確認できるビュー |
| 日本語UI | 2026年8月時点で「検索語句と広告の組み合わせ」と表示。ヘルプ上の表記は「検索語句と AI 最大化設定によるランディング ページ」 |
| 対象 | ドキュメント上はAI最大化設定向け。実機ではP-MAXキャンペーンでも表示を確認 |
| 確認方法 | 検索語句レポート右上のプルダウンから切り替え |
| 初出 | Search Engine Landが2025年5月16日に報道。APIには2025年8月のv21で追加(PPC Land報道) |
| 注意点 | プライバシーのしきい値により全件は表示されず、合計はキャンペーン数値と一致しない |
まず試すべき1アクション: 検索語句レポートを開き、右上のプルダウンに「検索語句と広告の組み合わせ」があるかを確認してください。表示されたら「広告見出しの選定者」が「Google AI」の行に絞り込んでください。AIが作った見出しがどの検索語句に当たっているかを、1週間分だけ眺めてみることをおすすめします。
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参照元
ryottaman
広告代理店で17年、現在は事業会社でインハウスマーケティングを担当しています。
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