LINE広告の始め方ガイド|配信面・ターゲティング・クリエイティブの基本

LINE広告の特徴

LINE広告は、コミュニケーションアプリ「LINE」上に広告を配信できるプラットフォームです。LINEの月間アクティブユーザー(MAU)は9,700万人以上で、日本の人口の約7割以上をカバーしています。

最大の特徴は、他の広告媒体ではリーチしにくいユーザー層にアプローチできる点です。LINEは幅広い年齢層に利用されており、SNSをLINEしか使っていないユーザーも一定数存在します。Google広告やMeta広告だけではカバーしきれない層への配信手段として、多くの広告主に活用されています。

また、日本国内に特化したプラットフォームであるため、国内向けの商品やサービスとの相性がよいのも特長です。

配信面の種類

LINE広告は、LINE内のさまざまな場所に加え、LINEファミリーサービスやLINE広告ネットワークを通じた外部アプリにも配信できます。

LINE広告の配信面LINE本体トークリスト最も視認性が高いLINE NEWSLINE VOOMウォレットファミリーサービスLINE マンガLINE MUSICLINEポイントクラブLINE チラシ 等外部配信LINE広告ネットワーク提携アプリへの配信LINEヤフー面Yahoo! JAPAN等への拡張各配信面の特徴トークリスト最もアクティブな面トーク一覧の最上部視認性・タップ率が高いLINE NEWSニュース記事間に表示情報感度の高いユーザー記事体裁との好相性LINE VOOM動画コンテンツフィード動画広告との親和性が高い若年層にもリーチ可能基本は自動配置で全面に配信し、データを見ながら最適化するのが推奨ですLINEヤフー面への拡張でYahoo! JAPANユーザーにもリーチ可能

トークリスト

トーク一覧の最上部に表示される広告で、LINEのなかで最も視認性の高い配信面です。ユーザーが最も頻繁に目にする画面であるため、幅広いリーチを確保できます。

LINE NEWS

ニュースタブ内の記事一覧に広告が表示されます。ニュースを閲覧している情報感度の高いユーザーにリーチでき、記事風のクリエイティブとの相性がよい面です。

LINE VOOM

動画コンテンツを中心としたフィードです。動画広告を配信する場合に適しており、縦型動画フォーマットにも対応しています。

ウォレットとファミリーサービス

LINEウォレットやLINEマンガ、LINE MUSICなど、LINEのファミリーサービスにも配信できます。それぞれのサービスの利用者層に合わせた訴求が可能です。

LINE広告ネットワーク・LINEヤフー面

LINE以外の提携アプリやWebサイトにも配信を拡張できます。さらに、LINEヤフーの統合により、Yahoo! JAPANの各サービス面への配信も可能になっています。リーチをさらに広げたい場合に有効です。

ターゲティング手法

LINE広告では、以下のターゲティング手法を組み合わせて配信先を設定します。

デモグラフィックターゲティング

年齢・性別・地域・OS(iOS / Android)などの基本属性で絞り込みます。地域は都道府県単位だけでなく、市区町村レベルでも指定できます。

興味関心ターゲティング

LINEが保有するユーザーの行動データに基づき、「ゲーム」「ファッション」「金融」「不動産」といった興味関心カテゴリで配信先を絞り込めます。18のカテゴリから選択可能です。

オーディエンス配信

自社の顧客データを活用したターゲティングです。電話番号やメールアドレスのリストをアップロードして、既存顧客への配信やリマーケティングが可能です。LINE Tagで取得したWebサイト訪問者データも活用できます。

類似配信

オーディエンスを元に、似た特徴を持つ新規ユーザーにリーチします。類似度は1〜15%の範囲で設定でき、数値が小さいほど元のオーディエンスに近い層になります。自動設定も選択可能です。

実務の視点
類似配信は最初から広い範囲(10〜15%)を設定しがちですが、まずは1〜3%の狭い範囲から始めるのが堅実です。狭い範囲で成果が出るかを確認してから、徐々に5%、10%と広げていきます。広げすぎると配信先の質が下がりCPAが悪化しやすいため、段階的な拡張がポイントです。

クリエイティブの基本仕様

LINE広告で使用できるクリエイティブの主要な仕様をまとめます。

画像広告

種類サイズ用途
Card1200 x 628px横長、フィード向け
Square1080 x 1080px正方形、汎用性が高い
Carousel1080 x 1080px(複数枚)複数商品やステップ訴求
画像(小)600 x 400pxトークリスト・LINE NEWS

ファイルサイズは10MB以内、JPGまたはPNG形式です。

動画広告

アスペクト比サイズ用途
16:9横長フィード・LINE NEWS
1:1正方形汎用
9:16縦長LINE VOOM・ストーリーズ

動画の長さは最大600秒ですが、冒頭3秒で興味を引く構成が推奨されます。

タイトルとディスクリプション

  • タイトル: 全角20文字以内。ユーザーの目に最初に入る要素です
  • ディスクリプション: 全角75文字以内。タイトルの補足説明として表示されます

タイトルは短い文字数で訴求内容を伝える必要があるため、「何がお得なのか」「何が解決するのか」を端的に表現しましょう。

LINE広告で成果を出すポイント

友だち追加広告の活用

LINE広告には「友だち追加」を目的としたキャンペーンがあります。広告経由でLINE公式アカウントの友だちを獲得し、その後のメッセージ配信でリピート購入やファン化につなげる施策です。

CPF(友だち追加単価)は業種によりますが、数百円程度で友だちを獲得できるケースも多く、CRM施策と組み合わせると長期的な投資対効果を高められます。

実務の視点
友だち追加広告は「獲得して終わり」にしないことが重要です。友だち追加後のLINE公式アカウント運用(ステップ配信やセグメント配信)とセットで設計してください。CPFの目安は業種により100〜500円程度ですが、友だち追加後のブロック率が高いとLTV換算で割に合いません。ウェルカムメッセージの設計がブロック率を大きく左右します。

LINEヤフー面への配信拡張

LINEヤフーの統合により、LINE広告からYahoo! JAPANのサービス面にも配信できるようになりました。配信設定で「LINEヤフー面」を有効にするだけで、リーチを大幅に拡大できます。

特にYahoo! JAPAN経由のユーザーはPCからのアクセスも多いため、LINEアプリ内ではリーチしにくい層にもアプローチが可能です。

クリエイティブの改善サイクル

LINE広告はクリエイティブの影響が大きい媒体です。同じターゲティングでもクリエイティブ次第で成果が大きく変わります。定期的に新しいクリエイティブを追加し、効果の高いものに予算が集まるようにしましょう。

目安として、2〜3週間に1回程度の頻度で新しいクリエイティブを投入すると、パフォーマンスの低下を防ぎやすくなります。

実務の視点
LINE広告は他の広告媒体と比べて審査が厳しいケースがあります。特にヘルスケア、金融、不動産、美容系の商材は審査落ちが発生しやすいです。クリエイティブの表現だけでなく、遷移先のLP内容もチェック対象になります。審査に1〜3営業日かかることもあるため、配信開始日から逆算して余裕を持った入稿を心がけてください。

始めるために必要なもの

LINE広告を始めるには、以下の準備が必要です。

  1. LINE公式アカウント: 広告の配信元となるアカウント。認証済みアカウントの取得が推奨されます(信頼性バッジの表示、LINE内検索結果への露出、一部の配信機能の利用条件となるため)
  2. LINEビジネスID: LINE for Businessの各サービスを利用するための共通ID。メールアドレスで作成できます
  3. 広告アカウント: LINE広告の管理画面から開設します。審査に数営業日かかる場合があります
  4. ランディングページ(LP): 広告のクリック先となるWebサイト
  5. LINE Tag: コンバージョン計測用のタグ。ベースコード(全ページ)とコンバージョンコード(完了ページ)の2つを設置します
  6. クリエイティブ素材: 画像・動画と広告テキスト

LINE Tagの設置は、Google Tag Manager(GTM)経由でも可能です。ベースコードを全ページに、コンバージョンコードを成果地点のページに設置してください。

費用の考え方

LINE広告はCPC(クリック課金)とCPM(インプレッション課金)の2つの課金方式に対応しています。キャンペーンの目的や入札戦略によって、適用される課金方式が異なります。

最低出稿額の制限はなく、少額から始めることが可能です。ただし、十分なデータ蓄積のためには月額10万円程度からの開始が現実的です。

入札は手動入札と自動入札を選択できます。初めてLINE広告を始める場合は、「イベント単価の上限なし」の自動入札設定にすることで、機械学習がデータ収集しやすくなります。データが蓄積されてから、目標CPAなどの設定に切り替えるのが堅実な進め方です。

まとめ

LINE広告は、日本国内のMAU 9,700万人以上という圧倒的なリーチ力が強みの広告プラットフォームです。トークリストやLINE NEWSなど、ユーザーが日常的に利用する面に広告を配信できます。

他の広告媒体ではリーチしにくいユーザー層に届けられる点が大きな差別化要因です。Google広告やMeta広告との併用で、広告配信のカバレッジを広げる目的で導入するケースも多く見られます。

まずはLINE公式アカウントの開設とLINE Tagの設置を済ませ、友だち追加広告やWebサイトへのトラフィック配信から小さく始めてみるのがよいでしょう。クリエイティブの改善サイクルを回しながら、段階的に投資額を拡大していくのが成功への近道です。

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ryottaman

運用型広告のコンサルタント。Google広告・Meta広告・Yahoo!広告を中心に10年以上の実務経験。

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