データフィード仕様が媒体ごとに異なる理由
同じ商品データでも、媒体ごとに必須項目や属性名が異なります。1つのマスタから複数媒体へ配信するには、この差異を先に把握しておくことが前提になります。まずは全体像を整理しましょう。
媒体差の多くは属性名と粒度の違いです。たとえば商品IDはid(Google)と表記が近い一方、Criteoでは独自の項目名を使います。必須の有無も一致しないため、片方で通っても他方で警告が出ることがあります。
Google Merchant Centerのフィード仕様
Google Merchant Centerは項目数が多く、審査基準も厳格です。ショッピング広告やP-MAX、無料リスティングの土台になるため、まずここを基準に整えると横展開しやすくなります。
必須項目と識別コード
必須はid・title・description・link・image_link・availability・priceです。加えて新品商品では原則brandとgtin(またはブランド+mpn)が求められます。バリエーション商品はitem_group_idで束ねます。
画像・カテゴリの要件
Googleは2026年版の商品データ仕様で、商品画像を500×500px以上とする要件を明記しています(公式)。あわせて動画リンク属性も追加されました。カテゴリはgoogle_product_categoryで指定し、未指定でも自動推定されますが、精度確保のため設定を推奨します。
Meta・Pinterestのカタログフィード仕様
MetaとPinterestは項目名がGoogleと近く、流用しやすい構成です。ただし必須の粒度や画像の扱いに差があるため、そのまま転用すると警告が出ることがあります。
Metaカタログの要件
Metaの必須はid・title・description・availability・condition・price・link・image_link・brandです。conditionが必須である点はGoogleと異なり見落としやすいところです。Advantage+カタログ広告では、ここが動的クリエイティブの入力になります。
Pinterestカタログの要件
Pinterestの必須はid・title・description・link・image_link・price・availabilityです。brandやconditionは推奨扱いで必須ではありません。縦型表示が中心のため、画像の縦横比にも配慮すると表示品質が安定します。
Criteo・LINE Dynamic Adsのフィード仕様
CriteoとLINE Dynamic Adsは、リターゲティングを主眼にした動的広告での利用が中心です。項目の考え方はGoogle系に近いものの、独自の推奨項目やタグ連携の前提があります。
Criteoのフィード
Criteoの必須は商品ID・商品名・説明・商品URL・画像URL・価格・在庫・カテゴリが基本です。追加購入を促す推奨として、商品同士の関連づけに使える情報や商品グループの整理が効果に影響します。フィードとサイトタグのid一致が動的表示の前提です。
LINE Dynamic Adsのフィード
LINE Dynamic Adsは商品ID・商品名・画像・リンク・在庫・価格が土台になります。LINE広告のコンバージョンAPIやタグで送る商品IDと、フィードのIDを揃える必要があります。IDが不一致だと、閲覧履歴に応じた動的表示がされません。
媒体横断の必須項目対応表
同じ役割の項目でも、媒体によって属性名と必須の有無が変わります。横断で見ると流用可能な範囲と個別対応が必要な箇所が分かります。次の表を土台に不足を洗い出してください。
| 役割 | Meta | Criteo | LINE DA | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 商品ID | id(必須) | id(必須) | id(必須) | 必須 | 必須 |
| 商品名 | title(必須) | title(必須) | title(必須) | 必須 | 必須 |
| 説明 | description(必須) | description(必須) | description(必須) | 必須 | 推奨 |
| リンク | link(必須) | link(必須) | link(必須) | 必須 | 必須 |
| 画像 | image_link(必須) | image_link(必須) | image_link(必須) | 必須 | 必須 |
| 価格 | price(必須) | price(必須) | price(必須) | 必須 | 必須 |
| 在庫 | availability(必須) | availability(必須) | availability(必須) | 必須 | 必須 |
| ブランド | 新品で原則必須 | 必須 | 推奨 | 推奨 | 任意 |
| 状態 | condition(推奨) | condition(必須) | 推奨 | 任意 | 任意 |
| 識別コード | gtin/mpn(原則必須) | 推奨 | 任意 | 任意 | 任意 |
※各媒体の仕様は更新されます。運用前に必ず公式の最新仕様を確認してください。
統合管理の設計ポイント
複数媒体へ配信するなら、マスタを1つに保ち、媒体差は変換層で吸収する設計が扱いやすくなります。運用の再現性を高めるための確認手順を整理します。
マスタと変換層を分ける
商品マスタは媒体に依存しない形で持ち、Merchant Centerのフィードルールや補助フィード、フィード管理ツールで媒体別に整えます。マスタを直接いじらないことで、1媒体の都合が他媒体へ波及するのを防げます。
更新頻度と診断の運用
価格や在庫は実データとの差が出やすい項目です。取得スケジュールを実在庫の更新に合わせ、不承認や警告は媒体ごとの診断画面で定期確認します。エラーは放置すると配信対象から外れます。
まとめ
媒体別フィード仕様の比較と統合管理の要点を整理しました。
- 必須項目は媒体ごとに異なり、GoogleとMetaでは
conditionや識別コードの扱いに差がある - Google Merchant Centerを基準に整えると、Meta・Pinterestへ流用しやすい
- Criteo・LINE Dynamic Adsは、サイトタグと商品IDの一致が動的表示の前提
- マスタと変換層を分け、媒体差は変換層で吸収する設計が管理しやすい
- 変更は媒体ごとに順番に反映し、診断画面での確認を習慣化する
まず試すべき1アクションは、現行フィードの全項目を書き出し、本記事の対応表で「必須の和集合」を埋めることです。ここが整うと、新規媒体の追加が仕様確認だけで済むようになります。