この記事でわかること
- 8月17日から、予算制限×目標値×超過達成の3条件をすべて満たすキャンペーンの入札挙動が変わります。
- 予算制限がないキャンペーンや目標未達のキャンペーンは変更の対象外です。
- 変更後は平均目標値の実績を確認し、コンバージョンサイクル1~2回分の調整期間を見込んで評価してください。
生成AIによる要約
8月17日から展開が始まる入札ターゲット最適化の変更まで、あと数日です。
その直前に、Google広告のAds LiaisonであるGinny Marvin氏がインタビューに登場しました。番組は米国のポッドキャスト、Marketing O’Clockです。仕様の解説記事では読み取りにくかった対象範囲や、変更後の評価の考え方が具体的に語られています。
この記事では、そのインタビューで明確になった点を整理します。変更の全体像と対応オプションはこちらの記事にまとめているため、あわせて確認してください。
対象は3つの条件をすべて満たすキャンペーン
インタビューで最初に示されたのが、影響範囲の絞り込みです。Marvin氏は、挙動が変わるのは次の3つをすべて満たすキャンペーンだと説明しています。
- 予算による制限がかかっている
- 目標コンバージョン単価または目標広告費用対効果を使用している
- 実績が設定した目標を上回っている(超過達成している)
Google広告ヘルプで案内されている確認対象は、「過去12か月で予算による制限になったことがある」「目標値を使用している」の2点です。ただし実際に挙動が変わるのは、そのうち目標を上回って配信できているキャンペーンに限られます。設定どおりの実績で推移しているキャンペーンは、確認の対象ではあっても、変化の対象にはなりません。
Marvin氏は、これが新しい仕組みの導入ではない点も強調しています。予算による制限がかかっていないキャンペーンでは、以前から目標値どおりに最適化する挙動になっていました。今回の変更は、予算制限の有無にかかわらず入札の挙動を統一するものだという説明です。
インタビューで示された2つの「ノー」
番組では、運用者が気にする2つの論点に対して、明確な否定が示されました。
予算による制限がないキャンペーンには、一切変更がありません。 「予算制限のないキャンペーンで何か変わることはあるか」という問いに、Marvin氏は「率直に言って、ノー」と即答しています。目標値の見直しに追われる前に、まず自社のキャンペーンがどちらに該当するかを切り分けるのが先決です。
目標に届いていないキャンペーンが、この変更で改善することもありません。 目標コンバージョン単価1万円に対して実績1万2,500円というケースが、今回の変更で目標側に寄せられるわけではない、という回答でした。システムはもともと目標達成を目指して動いており、今回の変更が作用するのは超過達成している側だけです。
なぜ変えるのか
変更の背景として語られたのは、予算を引き上げたときの成果の振れ幅でした。
目標を上回って配信していたキャンペーンの予算を増やすと、システムは実績値から本来の設定目標へ再調整を始めます。この過程で成果が大きく変動し、何が起きているのか運用者側から見えにくい状態が生まれていました。予算を動かすたびに読みづらい変動が起きることが、混乱の原因になっていたという説明です。
設定した目標値を常に基準として使う形に統一することで、予算を変更した際の挙動が安定し、予測しやすくなるとしています。ただし調整期間そのものがなくなるわけではありません。予算を変えれば一定の変動は起きるが、これまでよりは安定するはずだ、という表現にとどめられていました。
広告グループ単位の目標も対象
見落としやすい論点として、広告グループレベルの目標値の扱いが取り上げられました。
キャンペーンが予算による制限を受けている場合、広告グループに設定した目標値も同じく見直しの対象になります。広告グループの目標がキャンペーンの目標に優先する挙動そのものは、これまでと変わりません。
あわせてMarvin氏は2つの注意点を挙げています。
- 広告グループ単位の目標はスマート自動入札の制約になり得るため、本当に必要かを検討したほうがよい
- 影響を評価する際は、広告グループ設定・入札単価調整・値ルールをすべて織り込んだ「平均目標値」の実績を見る
対応の選択肢は1つではない
対応方法についてMarvin氏が示したのは、状況に応じた使い分けでした。
現在の効率を維持したい場合は、直近の実績値に合わせて目標値を設定し直す方法があります。判断の際は、最低でもコンバージョンサイクル1回分以上の平均で見るよう推奨されていました。
予算が固定されていて増額の予定がない場合や、明確な目標値を持っていない場合は、コンバージョン数の最大化・コンバージョン値の最大化への切り替えも選択肢になります。これらの戦略は予算が固定されている前提で設計されているためです。
逆に目標値ベースの戦略を使うのであれば、予算に上限をかけず柔軟性を持たせるのが従来からの推奨だ、とも述べられています。目標値は事業上の意味を持つ数値であるべきで、そこが曖昧なまま設定されていると、システム側も適切に動けないという趣旨でした。
具体的な4つの対応オプションと、7月6日から提供されているBid Target Adjustment Toolについては、前回の記事にまとめています。
8月17日は「一斉切り替え」ではない
日付の受け止め方についても補足がありました。8月17日は展開の開始日であり、その日を境に全アカウントが一律に切り替わるわけではありません。
また、今の時点で目標値を変更した場合も、そこから再調整の期間が発生します。変更直後の数値を見て良し悪しを判断せず、コンバージョンサイクル1〜2回分は様子を見てから評価するよう案内されていました。調整の状況は入札戦略レポートで確認できます。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 8月17日まで | 予算による制限がかかっているキャンペーンを抽出し、平均目標値と実績の乖離を確認 |
| 8月17日〜 | 展開が順次開始。目標値を変更した場合も再調整期間が発生する |
| 変更から1〜2サイクル後 | 入札戦略レポートで調整の収束を確認したうえで成果を評価 |
まとめ
- 挙動が変わるのは「予算による制限」「目標値を使用」「目標を上回る実績」の3条件をすべて満たすキャンペーンのみ
- 予算による制限がないキャンペーンには変更がなく、目標未達のキャンペーンが今回の変更で改善することもない
- 広告グループ単位の目標も対象。評価は平均目標値の実績で見る
- 対応は目標値の調整と入札戦略の変更の両方があり、予算が固定なら後者も妥当な選択肢
- 8月17日は展開の開始日。変更後はコンバージョンサイクル1〜2回分の調整期間を見込む
まず確認したい1アクション:Google広告管理画面のキャンペーン一覧で「予算による制限」のステータスを絞り込んでください。そのうえで、平均目標コンバージョン単価・平均目標広告費用対効果の列と実績を並べて比較します。実績が目標を上回っているキャンペーンだけが、8月17日以降に影響を受けます。
なお、番組ホストのGreg Finn氏は「配信量を伸ばしたいなら目標値ベースの戦略に乗せておくべき」との見解を、自身の意見として明示したうえで述べています。Googleの公式見解ではない点に留意してください。
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参照元
ryottaman
広告代理店で17年、現在は事業会社でインハウスマーケティングを担当しています。
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