この記事でわかること
- GA4のコンバージョン計測期間が、従来の決められた日数から任意の日数を指定できるようになりました。
- エンゲージビューコンバージョンは3日固定から1~30日、クリックスルーは1~90日の範囲で設定可能です。
- 管理画面のコンバージョン設定で「カスタム」を選択し、実際の検討期間に合わせた計測日数を設定できます。
生成AIによる要約
GA4のコンバージョン計測期間が、決められた選択肢から任意の日数へと広がりました。Googleアナリティクスの英語版リリースノートに、2026年8月11日付で掲載されています。Search Engine Landも8月14日に報じました。
とくに大きいのは、エンゲージビューコンバージョン(EVC)の3日固定が撤廃された点です。動画広告の貢献をGA4側で見ようとするとき、この3日という制約が実態と合わないケースは少なくありませんでした。日本語の管理画面でも該当の表示を確認できましたので、実機の画面とあわせて整理します。
何が変わったのか|プルダウンに「カスタム」が加わった
リリースノートに記載された変更点は2つです。
エンゲージビューコンバージョンの計測期間は、1〜30日の任意の整数値に設定できるようになりました。従来は3日で固定でした。クリックスルーコンバージョン(CTC)の計測期間は、1〜90日の任意の整数値に設定できます。
管理画面では、計測期間のプルダウンの先頭に「カスタム」という項目が加わる形で実装されています。決められた日数から選ぶ方式は残っています。そこに収まらない日数を直接指定できるようになった、という理解が実態に近いものです。
日本語の管理画面での表示
2026年8月17日時点で、日本のプロパティでも該当の表示を確認できました。場所は「広告」セクションの左メニュー、「ツール」配下にある「コンバージョン管理」です。
対象のコンバージョンアクションの行で、右端のその他アイコンから「設定」を選びます。

開く画面は、そのコンバージョンの測定設定をGoogleアナリティクスとGoogle広告で左右に並べて比較する形式です。カウント方法、3種類の計測期間、アトリビューションが項目として並びます。

計測期間の食い違いを探す場面では、この比較表示そのものが役に立ちます。どちらの値が使われているのかを、画面を行き来せずに確認できるためです。
クリックスルーコンバージョンの計測期間を開くと、プルダウンの先頭に「カスタム」が表示されます。それ以下は90日、60日、45日、30日、4週間と続きます。

エンゲージビューコンバージョンの計測期間にも、同じく「カスタム」が並びます。こちらは30日、1週間、6日、5日、4日と、より短い日数が続きます。初期設定は3日です。

なおビュースルーコンバージョンの計測期間は、アナリティクス側が1日で「編集不可」と表示されています。今回のカスタム対応は、クリックスルーとエンゲージビューの2つが対象です。
そもそもエンゲージビューコンバージョンとは
エンゲージビューコンバージョン(EVC)は、動画広告をクリックしなかったユーザーの貢献を捉えるための指標です。GA4ヘルプでは「ユーザーがYouTube動画を10秒以上視聴してから3日以内にウェブサイトまたはアプリで達成したコンバージョン」と説明されています。
視聴の条件はフォーマットによって異なります。スキップ可能なインストリーム広告では10秒以上の視聴、10秒未満の広告では全体の視聴が条件です。インフィード広告とYouTubeショート広告では、5秒以上の視聴が条件になります。
GA4でEVCを計測するには、Google広告アカウントとのリンクとGoogleシグナルの有効化が前提です。詳しい計上条件はエンゲージビューコンバージョンとは|計上条件とビュースルーとの違いで整理しています。
Google広告側の設定との関係
Google広告のコンバージョンアクションでは、計測期間を以前から次のように設定できました。
| コンバージョンの種類 | Google広告での設定範囲 | 初期設定 |
|---|---|---|
| クリックスルー コンバージョン | 1〜30日、60日、または90日 | 30日 |
| エンゲージ ビュー コンバージョン | 1〜30日の任意の期間 | 3日 |
| ビュースルー コンバージョン | 1〜30日または1〜4週間 | 1日 |
EVCの計測期間は、Google広告側では以前から任意の日数を指定できました。GA4側が3日で固定されていたわけです。今回の変更で、GA4がGoogle広告の粒度に追いついた形になります。
クリックスルーについては、GA4のほうが範囲は広くなりました。Google広告では31〜59日や61〜89日を指定できませんが、GA4では1〜90日の任意の整数値を指定できるためです。実機のプルダウンに45日という選択肢が並んでいる点も、Google広告側の設定範囲とは異なります。
計測期間が媒体側とGA4側でずれていれば、同じキャンペーンでもコンバージョン数は食い違います。数値の差分を検証する場面では、まず計測期間を突き合わせるのが基本です。この観点はGA4と広告管理画面のコンバージョン数が合わない理由と確認手順でも扱っています。
ヘルプの記載は、まだ旧仕様のまま
2026年8月17日時点で、アナリティクスヘルプの「キーイベントの計測期間を変更する」には、今回のカスタム対応の記載が見当たりません。日本語版・英語版のどちらも、次の内容のままです。
- ユーザー獲得イベント(first_open、first_visit): 初期設定30日、7日に変更可能
- その他のコンバージョンイベント: 初期設定90日、30日または60日を選択可能
- エンゲージビューのキーイベント: 初期設定3日
リリースノートと管理画面が先行し、詳細ヘルプの更新が追いついていない状態です。Google広告の「新規顧客の獲得レポート」のときと同じ流れだと考えられます。
またSearch Engine Landは、従来のクリックスルーの選択肢を「1、7、14、30、60、90日」と伝えています。ただし日本語の管理画面で確認できた選択肢は90日、60日、45日、30日、4週間と続く並びで、この記載とは一致しません。仕様の細部は実機の表示で確認するのが確実です。
変更は過去データにさかのぼるのか
アナリティクスヘルプの「キーイベントの計測期間を変更する」には、「計測期間に加えられた変更は、それ以降に適用され、アナリティクス プロパティのすべてのレポートに反映されます」と記載されています。過去のデータへはさかのぼらない、という説明です。
ただしこの記載は、従来の計測期間についてのものです。今回追加されたカスタム設定に同じ挙動が適用されるかどうかは、公式の明言を確認できていません。いずれにせよ、設定を変える前に変更日を記録しておくことをおすすめします。
設定を変えるときの考え方
計測期間を長くすれば、計上されるコンバージョンは増えます。ただし増えた分がすべて広告の貢献とは限りません。判断の軸を3つに整理します。
- 検討期間との整合: 商材の平均的な検討期間より短い計測期間では、貢献を取りこぼします。逆に長すぎると、影響の薄いタッチポイントまで拾います
- EVCとCTCで意味が違う: クリックは能動的な行動ですが、動画の視聴は受動的です。EVCの期間を大きく延ばすと、動画の貢献が実態より大きく見える可能性があります
- 媒体側との整合: Google広告の計測期間と揃えるか、あえて変えるかを決めておきます。揃えないなら、レポートで差分が出る理由を先に説明できるようにしておきます
BtoBや高額商材のように検討期間が長い商材では、クリックスルーを90日まで延ばす判断もありえます。一方でEVCについては、まず現状の3日で計上されている数を把握してから、段階的に延ばして増分を確認する進め方が現実的です。いきなり30日にすると、増えた数の解釈が難しくなります。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 変更内容 | GA4のコンバージョン計測期間のプルダウンに「カスタム」が追加 |
| EVC | 1〜30日の任意の整数値(従来は3日で固定) |
| CTC | 1〜90日の任意の整数値 |
| 掲載日 | Googleの英語版リリースノートに2026年8月11日付で掲載 |
| 報道 | Search Engine Landが2026年8月14日に報道 |
| 設定場所 | 「広告」>ツール>「コンバージョン管理」>対象アクションのその他アイコン>「設定」 |
| 日本語UI | 2026年8月17日時点で表示を確認 |
| ヘルプの状況 | 同時点で詳細ヘルプは旧仕様の記載のまま |
| 対象外 | ビュースルーコンバージョンの計測期間は編集不可 |
| 注意点 | 計測期間の変更は原則としてさかのぼらない。変更日の記録を推奨 |
まず試すべき1アクション: YouTube広告を配信しているアカウントで、GA4のEVCが現在どれだけ計上されているかを確認してください。3日という前提で見えていた数字が、実態の一部でしかない可能性があります。現状値を控えたうえで、計測期間を延ばすかどうかを判断する順序が安全です。
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参照元
ryottaman
広告代理店で17年、現在は事業会社でインハウスマーケティングを担当しています。
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