デマンドジェネの類似セグメントは「提案」が既定に|従来の絞り込みを維持するオプトアウト手順

この記事でわかること

  • デマンドジェネの類似セグメントは、配信先を絞る「制約」から、AIへの「提案」として扱う動作が既定になりつつあります。
  • 従来どおりの絞り込みを維持したい場合は、Google広告ヘルプに掲載されたフォームからオプトアウトします。
  • 提案モードでは選んだリーチの範囲外にも配信されうるため、新規獲得の質と配信先の変化を確認することが重要です。

生成AIによる要約

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Google広告のデマンドジェネレーション(以下、デマンドジェネ)で、類似セグメントの扱いが変わっています。これまでは配信先を絞り込む「制約」でした。現在はAIに渡す「提案」として扱う動作が既定になっていると報じられています。

2026年10月時点で、Google広告ヘルプ(英語)にオプトアウトの方法を案内するページが掲載されています。ページ名は「Use Lookalike segments in Demand Gen campaigns as a Targeting Constraint」です。類似セグメントを従来どおり使い続けたい広告主向けの内容ですが、このページの公開日は確認できていません。

類似セグメントで配信先を絞っている広告主にとっては、配信の前提が変わる変更です。何が変わるのか、オプトアウトすべきかをどう判断するかを順に整理します。

何が変わるのか|「制約モード」から「提案モード」へ

ヘルプには、デマンドジェネの類似セグメントの既定の動作が「提案モード(suggestion mode)」へ移行すると記載されています。元の動作を維持するには、フォームからオプトアウトします。本記事では、この元の動作を「制約モード」と呼びます。ヘルプでの名称は「Targeting Constraint」です。

類似セグメントには、シードリストとの類似度に応じた3つのリーチの選択肢があります。ヘルプの記載は次のとおりです。

選択肢対象地域のユーザーに占める割合特徴
Narrow2.5%シードリストに最も近い
Balanced5%リーチと類似度のバランス
Broad10%リーチが最も広く、類似度は下がる

制約モードでは、配信はこの範囲に収まります。PPC Landの報道によると、提案モードではこの範囲が上限ではなくなります。選んだリーチとシードリストはAIへのシグナルとして使われます。そのうえで、コンバージョンの増加やCPAの改善が見込めれば、範囲の外にも配信される場合があります。

類似セグメントの2つのモード制約モード(従来の動作)選んだリーチの範囲内に配信Narrowなら対象地域の約2.5%配信先を予測しやすい継続にはフォームでのオプトアウトが必要提案モード(今後の既定)リーチとシードはAIへのシグナル成果が見込めれば範囲外にも配信(PPC Landの報道による)オプトアウトしなければこちらになる

変更の経緯と、報道ベースの情報

この変更は、今回のヘルプページで初めて示されたものではありません。PPC Landは2026年2月17日、Googleがヘルプを更新して提案モードへの移行を発表したと報じています。同記事が伝える内容は次のとおりです。

  • 提案モードは2026年3月から適用され、オプトアウトしていない広告グループは提案モードになる
  • オプトアウトはフォームから申請し、反映までおよそ1週間かかる
  • 管理画面から直接オプトアウトする機能は、2026年後半に提供予定
  • オーディエンスのレポートで、提案モードの類似セグメントの横に「signal」というラベルが表示される
  • 対象はGoogle広告のデマンドジェネのみで、動画のブランドキャンペーンやディスプレイ&ビデオ360は対象外

これらは報道にもとづく情報で、今回確認したGoogle広告ヘルプには記載がありません。報道どおりであれば、多くのアカウントではすでに提案モードで配信されていることになります。管理画面からのオプトアウト機能は、2026年10月13日時点で提供状況を確認できていません。

Search Engine Landも、デマンドジェネの広告主が類似セグメントの制約を維持する方法について記事を掲載しています。今回のヘルプページは、2月に告知された変更のオプトアウト手段を、独立したページとして整理したものと筆者は見ています。

ヘルプの記載で読み違えやすい点

ヘルプの制限事項には、オーディエンス拡張をオンにしても類似セグメントのリーチは実質的に広がらない、と記載されています。拡張の有無にかかわらず、配信は類似セグメントのリストに集中するという説明です。

一見すると、範囲の外にも配信されうる提案モードと矛盾します。この記載は、制約モードの動作を説明したものと読むのが自然です。提案モードで範囲の外にどこまで配信されるかについて、ヘルプは具体的に説明していません。

オプトアウトすべきかの判断軸

PPC Landによると、Googleは提案モードの利点も説明しています。最適化されたターゲティングと併用している広告グループでは、提案モードの類似セグメントのほうが大きな改善を得られるという説明です。

ここからは筆者の考えです。一律にオプトアウトするのではなく、類似セグメントを使う目的で判断することをおすすめします。

  1. 配信先を絞ること自体が目的か: 既存顧客に近い層だけに届けたい、ブランド上の理由で配信先を管理したいといった場合は、制約モードを維持する理由があります
  2. 成果の評価軸は何か: CPAやコンバージョン数で評価しているなら、提案モードのまま成果を見る選択肢があります。新規顧客の質やLTVで評価しているなら、配信の広がりが質を下げていないかの確認が必要です
  3. 比較できる期間があるか: 報道どおり3月に切り替わっていれば、2026年2月以前が制約モードの期間です。その期間と直近の成果を比べると、切り替えの影響を推し量れます

オプトアウトを申請する場合は、申請前の数値を記録しておきます。反映後の成果と比べる基準になります。

類似セグメントの設定と確認の手順

ヘルプに記載された手順を、2026年10月14日時点の日本語の管理画面で確認しました。

新しい類似セグメントを作成する

  1. デマンドジェネキャンペーンの広告グループで、オーディエンスの編集画面を開く
  2. 「類似セグメント」の「類似セグメントを追加または作成」から、新しい類似セグメントを作成する
  3. 「セグメント名」を入力する
  4. 「基となるリスト」で、シードにするデータセグメントを選ぶ(最大10個)
  5. 「地域」で対象の国を選ぶ
  6. 「セグメントのリーチ」で範囲を選び、保存する

Google広告の「新しい類似セグメント」の作成画面。セグメント名、基となるリスト、地域、セグメントのリーチの4つの項目が並ぶ。上部に、広告が表示されるまで通常48時間ほどかかるという案内が表示されている

「セグメントのリーチ」は、基となるリストを選ぶまで設定できません。画面には「基となるリストを選択して、類似セグメントを設定します」と表示されます。

ヘルプによると、シードリストは合計で100人を超える有効な一致ユーザーが必要です。モバイルデバイスIDの顧客リストは使えません。画面でも、類似セグメントの成果は基となるリストの質で決まると案内されています。

セグメントの状態を確認する

「共有ライブラリ」の「オーディエンス マネージャー」を開き、「データ セグメント」タブを表示します。「セグメント タイプ」で類似セグメントに絞り込むと、ステータスとネットワーク別のサイズを一覧で確認できます。作成直後のセグメントは、サイズの列に「登録中」と表示されます。

オーディエンス マネージャーのデータ セグメントタブ。セグメント タイプを類似セグメントに絞り込み、セグメント名、セグメント タイプ、ステータス、検索・YouTube・ディスプレイ・Gmail別のサイズが一覧表示されている。作成直後のセグメントはサイズが「登録中」になっている

作成にかかる時間は、情報源によって異なります。ヘルプ(英語)では約72時間とされ、配信開始の2〜3日前の作成が推奨されています。一方、日本語の作成画面には、広告が表示されるまで通常48時間ほどかかると表示されます。長いほうの72時間を見込んで、3日前を目安に作成すると安全です。

提案モードかどうかを確認する

PPC Landの報道では、提案モードの類似セグメントに「signal」のラベルが表示されるとされています。確認先は、キャンペーンのオーディエンスのレポートです。

ただし筆者が確認したデマンドジェネのアカウントでは、類似セグメント以外のオーディエンスにも「シグナル」というラベルが表示されていました。このラベルだけで、類似セグメントが提案モードかどうかを見分けるのは難しいと考えられます。ラベルの意味について、Googleの公式な説明は確認できていません。

オプトアウトする

制約モードを使い続ける場合は、Google広告ヘルプのページに掲載されたフォームから申請します。PPC Landは、オプトアウトは広告グループ単位で、反映までおよそ1週間かかると報じています。

類似セグメントとカスタムセグメントの併用

ヘルプの推奨事項には、類似セグメントとカスタムセグメントを同じ広告グループで組み合わせる方法が挙げられています。カスタムセグメントは、コンバージョンにつながっている検索語句の上位10〜15個から作るよう案内されています。

当サイトのデマンドジェネレーションキャンペーンの設計ガイドでは、両者を同じグループに混在させない設計を紹介していました。オーディエンスの重複を避け、成果を切り分けやすくする考え方です。

提案モードでは、類似セグメント自体の配信が範囲外に広がる可能性があります。筆者としては、Googleの推奨どおり併用する選択肢も検討に値すると考えます。成果の切り分けを優先するか、配信の効率を優先するかで判断してください。

まとめ

項目内容
対象Google広告のデマンドジェネキャンペーンの類似セグメント
変更内容既定の動作が「制約モード」から「提案モード」へ移行
提案モードリーチとシードはAIへのシグナル。範囲の外にも配信されうる(報道ベース)
従来の動作の維持Google広告ヘルプのフォームからオプトアウト
適用時期PPC Landは2026年3月からと報道。ヘルプには日付の記載なし
リーチの選択肢Narrow 2.5%、Balanced 5%、Broad 10%
シードの条件合計100人超の有効な一致ユーザー。モバイルデバイスIDのリストは不可
作成にかかる時間ヘルプでは約72時間、日本語の作成画面では通常48時間ほど
「シグナル」ラベル提案モードの目印と報じられたが、類似セグメント以外にも表示される例を確認

まず試すべき1アクション: 類似セグメントを使っているデマンドジェネの広告グループを洗い出してください。それぞれ「配信先を絞ること」が目的かどうかを確認し、目的が絞り込みにある広告グループだけをオプトアウトの候補にします。あわせて、2026年2月以前と直近で新規顧客の比率やCPAを比べると、切り替えの影響を把握できます。

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ryottaman

ryottaman

広告代理店で17年、現在は事業会社でインハウスマーケティングを担当しています。

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