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広告計測の基本|Cookie・タグ・コンバージョンの仕組みをゼロから解説

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広告計測とは

広告を出稿しても、それが成果に結びついているかどうかを把握しなければ、次の改善につながりません。計測の目的は「どの広告が、どれだけの成果を生んだか」を数値で把握することです。

運用型広告における計測は、大きく3つの段階に分けられます。ユーザーが広告を「見た」という広告インプレッション、リンクを「クリックした」というクリック、そしてサイト内で購入やフォーム送信などの目的行動を「完了した」というコンバージョンです。

この3段階を計測することで、「どの広告が何件のクリックを生み、そのうち何件が購入に至ったか」という一連の流れを把握できます。計測なしで広告を運用するのは、地図なしで目的地を目指すようなものです。

Cookieの仕組み

Cookieは、Webブラウザに保存される小さなテキストデータです。サイトを訪問すると、そのサイトのサーバーがブラウザに対してCookieを発行します。次回以降の訪問時に、ブラウザは保存されたCookieをサーバーに送り返します。

この仕組みにより、サーバー側では「このユーザーは以前も訪問した」「この広告をクリックしてサイトに来た」といった情報を特定できます。広告の計測では、ユーザーが広告をクリックした際にCookieを発行し、後日そのユーザーが購入を完了した時点でCookieの情報を参照して「この購入はあの広告から来た」と紐付けます。

Cookieによる広告計測の流れ① 広告を表示検索・SNSなどに広告を配信② クリックユーザーが広告をクリック③ Cookie発行ブラウザに「どの広告か」を保存④ サイト内行動購入・フォーム送信などを行うブラウザにCookieが保存例: gclid=ABC123, 有効期限30日⑤ コンバージョン計測CVタグがCookieを読み取り「広告Xから購入1件」と記録クリックからCVまでの期間(アトリビューションウインドウ)内に完了すればカウント対象

1st Party Cookieと3rd Party Cookieの違い

Cookieには大きく2種類あります。1st Party Cookieは、訪問しているサイト自身が発行するCookieです。サイト運営者が自分のドメインで発行するため、ブラウザのプライバシー保護機能による制限を受けにくい特徴があります。

一方、3rd Party Cookieは、訪問しているサイトとは異なるドメインが発行するCookieです。広告配信会社がユーザーの行動を複数サイトをまたいで追跡する際に使われてきました。ユーザーがサイトAを訪問した後にサイトBを訪問しても、同じ3rd Party Cookieで同一ユーザーと認識できるため、リターゲティング広告の基盤となってきました。

1st Party Cookie vs 3rd Party Cookie1st Party Cookieexample.com(自サイト)ユーザー(ブラウザ)自サイト内の行動を記録ブラウザ制限の影響を受けにくいGA4・Google広告の基本計測に使用今後も利用可能3rd Party CookieサイトAexample.comサイトBother-site.comユーザー(同一)複数サイトをまたいでユーザーを追跡リターゲティング広告の基盤Safari / Firefoxでは既に制限済み段階的に廃止・制限の方向

Safariでは「ITP(Intelligent Tracking Prevention)」により3rd Party Cookieはほぼ無効化されています。Firefoxもデフォルトでブロックするポリシーをすでにとっています。Chromeも「Privacy Sandbox」という取り組みのもと、段階的な対応を進めています。

計測タグの役割

計測タグとは、Webサイトに設置するJavaScriptのコードです。ユーザーがページを開いたときや特定のボタンをクリックしたときに発火し、計測サーバーにデータを送信します。

主要な計測タグには3種類あります。広告タグはGoogle広告やMeta広告など各媒体が提供するタグで、自社の広告経由のコンバージョンを計測します。GTM(Googleタグマネージャー)は複数のタグを一元管理するためのコンテナで、タグの追加・変更をエンジニアなしで行えます。ピクセルやCAPI(コンバージョンAPI)はMetaなどが提供する計測手段で、ブラウザ経由とサーバー経由の2経路でデータを送れます。

コンバージョンとは

コンバージョン(CV)とは、広告の目的とする行動を完了することを指します。購入完了、問い合わせフォームの送信、会員登録、アプリのインストールなど、サービスによって定義はさまざまです。

コンバージョンには「マクロCV」と「マイクロCV」の考え方があります。マクロCVは最終的な成果(購入、申し込み完了など)を指します。マイクロCVはその手前のステップ(カートへの追加、資料ページの閲覧、動画の再生など)を指します。マイクロCVを設定することで、ファネルのどのステップで離脱しているかを把握できます。

「アトリビューションウインドウ」とは、広告のクリックからコンバージョンまでの計測対象期間です。Google広告のデフォルトは30日間で、この期間内にコンバージョンが発生すればその広告に成果が帰属します。期間の長短は業種や購買サイクルに合わせて設定します。

Cookie規制と今後の計測

計測の精度は、プライバシー規制の強化によって変化しています。SafariのITPは3rd Party Cookieを制限し、1st Party CookieのJavaScript設定も7日間に期間を短縮します。これにより、広告クリックから購入まで7日以上かかる業種では、クリック経由のコンバージョンが計測できなくなるケースがあります。

Googleが推進する「Privacy Sandbox」は、3rd Party Cookieに依存しない広告計測の新技術として開発が続いています。現時点では移行期間にあり、各ブラウザや媒体の対応状況を定期的に確認することが重要です。

こうした規制への対応として、主に3つのアプローチが広まっています。1つ目はサーバーサイドタグで、GTMのサーバーサイドコンテナを使い、1st Party Cookieとしてデータを扱う方法です。2つ目はCAPI(コンバージョンAPI)で、ブラウザを介さずサーバーからMetaなどに直接データを送る方法です。3つ目は強化コンバージョンで、ハッシュ化した顧客情報(メールアドレスなど)を使って計測精度を補完する方法です。

まとめ

広告計測の基本は、Cookieを使ってクリックとコンバージョンを紐付けることです。1st Party Cookieは引き続き安定して使えますが、3rd Party Cookieは各ブラウザの規制により信頼性が低下しています。

計測タグはGTMで一元管理し、コンバージョンはマクロ・マイクロの両方を設定することで、広告効果の全体像を把握できます。Cookie規制の影響を受けにくくするために、サーバーサイドの計測経路をひとつでも持つことが、これからの計測基盤の標準となりつつあります。

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