この記事でわかること
- 自動入札では時間帯やデバイスの入札単価調整は自動最適化に上書きされるため、配信のON/OFFと除外設定で制御する方が確実です。
- 調整前に、判断する時間帯やデバイスごとに十分なコンバージョンデータが溜まっているかを確認することが重要です。
- 変更は一度に1種類にとどめ、変更日を記録して効果を検証することで、調整の影響を正確に測定できます。
生成AIによる要約
スケジュールとデバイス調整の全体像
広告スケジュールとデバイス調整は、配信のタイミングと端末を細かく制御する設定です。ただし自動入札では、手動調整の効き方が大きく変わります。まずは全体像を押さえてから、個別の設定に進みましょう。
調整には「入札単価調整」と「配信のON/OFF」の2種類があります。入札単価調整は手動入札で直接効きますが、自動入札では扱いが異なります。一方で配信のON/OFFやデバイス除外は、入札戦略にかかわらず有効です。この違いを理解することが調整の出発点です。
曜日・時間帯別のパフォーマンスを読む
調整の前提は、時系列データの正確な読み取りです。感覚ではなく、指標の差が意味のある水準かを確認します。まずは管理画面のレポートで分布を把握しましょう。
どの画面で何を見るか
Google広告では、以下の手順で時間帯・曜日の分布を確認できます。
- Google広告管理画面 → 対象キャンペーンを選択
- 左メニュー → 「分析情報とレポート」→「予定表」または分割表示を利用
- 表の上部で「分割」→「時間」→「曜日」または「時間帯」を選択
- 表示指標にCV数・CV単価・CVR・費用を追加
曜日は7区分、時間帯は最大24区分に分かれます。ただし細かく割るほど、1区分あたりのデータは少なくなります。まずは平日・週末、日中・夜間といった大きな区切りで傾向を掴むのが実務的です。
見るべき指標の優先順位
クリック率だけで時間帯を判断すると、成果と乖離することがあります。獲得を目的とするなら、CV数とCV単価を主軸に置きましょう。CVRとインプレッション数を補助的に見ると、機会の大小も判断できます。
BtoBやリード獲得では、営業時間内に問い合わせが集中する傾向があります。ECでは夜間や週末に動きが出やすい場合があります。ただし業種の一般論に頼らず、自社データの傾向を確認することが重要です。
広告スケジュールの設定手順
広告スケジュールは、曜日・時間帯ごとに配信のON/OFFや入札調整を設定する機能です。まずは配信時間の制御から始めるのが安全です。手動入札の場合のみ、時間帯別の入札単価調整も検討します。
Google広告での設定
- Google広告管理画面 → 対象キャンペーンを選択
- 左メニュー → 「広告のスケジュール」
- 鉛筆アイコンをクリックし、曜日と開始・終了時刻を指定
- 手動入札の場合は、各行に入札単価調整(-90%〜+900%)を入力可能
- 保存して配信スケジュールを反映
配信をまったく止めたい時間帯がある場合は、その時間帯をスケジュールに含めないことで対応します。逆に24時間配信のままにするなら、スケジュール設定は空欄のままで問題ありません。
Yahoo!広告での設定
LINEヤフー広告でも、キャンペーン単位で曜日・時間帯の配信スケジュールを設定できます。
- Yahoo!広告 管理画面 → 対象キャンペーンを選択
- キャンペーン設定 → 「広告表示のスケジュール(曜日・時間帯)」
- 配信する曜日・時間帯を選択して保存
Yahoo!広告でも自動入札を利用している場合、時間帯の細かな入札制御は自動最適化に委ねられます。配信面や在庫の傾向も媒体ごとに異なるため、GoogleとYahoo!で同じ設定をそのまま流用しないよう注意します。
デバイス別調整と自動入札での扱い
デバイス調整には「入札単価調整」と「配信除外」の2種類があります。自動入札では前者の効き方が変わり、後者は明確に効きます。この区別を理解しておきましょう。
自動入札下でのデバイス調整
目標コンバージョン単価や目標広告費用対効果などのスマート自動入札では、デバイスはオークションごとの入札シグナルとして自動的に考慮されます(公式ヘルプに記載)。手動で「モバイル+20%」といった調整を入れても、多くは最適化の過程で上書きされます。
一方、特定デバイスを完全に外したい場合は「-100%(除外)」が有効です。たとえばLPがPC専用でスマホでの成果が見込めない場合などに使います。除外は入札戦略にかかわらず配信そのものを止める設定です。
デバイス調整の設定パス
- Google広告管理画面 → 対象キャンペーンを選択
- 左メニュー → 「デバイス」
- パソコン・モバイル・タブレット・テレビ画面の各行を確認
- 調整列の鉛筆アイコンから入札単価調整または除外を入力
調整を入れる前に必要なデータ量
調整の質は、判断に使えるデータ量で決まります。件数が少ない状態での調整は、偶然の差に反応してしまうリスクがあります。目安を持って判断しましょう。
自動入札の成果を正確に評価するには、1か月以上で30件以上(目標ROASは50件以上)のCVが推奨されています(推奨コンバージョン数に届かなくても自動入札は働くのか)。これはキャンペーン全体の話であり、時間帯やデバイスに割ると1区分あたりの件数はさらに減ります。細かく割った各区分で判断するには、その区分単体で十分な件数が溜まっている必要があります。
以下は、調整に着手する前のデータ量チェックの目安です。
| 判断したいこと | 見る単位 | 目安となる状態 |
|---|---|---|
| 平日/週末で配信を変えるか | 曜日を2グループに集約 | 各グループで数十件以上のCV |
| 特定時間帯を止めるか | 日中/夜間などの大区分 | 各区分で10〜20件以上のCV |
| デバイスを除外するか | PC/モバイル別 | 除外候補側に一定期間データがあり成果が明確に低い |
| 1時間刻みで調整するか | 24区分 | 大半のアカウントでは件数不足になりやすい |
まとめ
広告スケジュールとデバイス調整は、効き方の違いを理解して使うことが要点です。最後に押さえるべきポイントを整理します。
- 調整には「入札単価調整」と「配信のON/OFF・除外」の2種類がある
- 自動入札では時間帯・デバイスの入札単価調整は自動最適化に委ねられ、手動調整は上書きされやすい
- 配信のON/OFFとデバイス除外(-100%)は入札戦略にかかわらず有効
- 時間帯・デバイスは判断単位が細かくなるほどデータが薄くなり、偶然の差に反応しやすい
- 変更は一度に1種類、変更日を記録して効果を検証する
まず試すべき1アクションは、対象キャンペーンの入札戦略を確認することです。自動入札か手動入札かで、これから入れる調整の効き方が根本的に変わります。入札戦略を確認したうえで、曜日・時間帯・デバイスのデータ量が十分かをチェックし、足りない区分は調整せず観測を続けましょう。
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