AIに任せる時代に運用者は何をするのか|『ネット広告運用“打ち手”大全 第2版』の読みどころ

この記事でわかること

自動入札とP-MAXが当たり前になり、運用者が何に手を動かせばよいのか見えにくくなりました。2026年7月に出た『ネット広告運用“打ち手”大全 第2版』の読みどころを、章立てと公開されている打ち手から整理します。2018年版からの変化も確認します。

生成AIによる要約

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入札は自動入札に任せ、配信先はP-MAXが広げてくれる。管理画面で手を動かす場面が減るほど、「運用者の仕事は何なのか」という問いが重くなります。クライアントから同じことを聞かれて、答えに詰まった経験がある人もいるかもしれません。

この記事は、読者の課題から選ぶ本の紹介です。章立てと公開されている打ち手、著者のインタビューをもとに、運用者の視点で読みどころを整理します。今回取り上げるのは、アユダンテ株式会社の寳洋平さん、釜周平さん、ザンノーニ・ダリオさんによる『ネット広告運用“打ち手”大全 第2版 AI時代に成果を上げる 最強の戦略103』(インプレス)です。

どんな本か

2026年7月に出た、2018年刊の同名書の第2版です。出版社によれば、改訂版でありながら、すべての打ち手が今の環境に合わせて新しく書き下ろされています。収録されている打ち手は103個です。

章立ては7章で、各章に方針を示す副題が付いています。

章副題
前提と方針広告を販促で終わらせず、成長の土台を築け
検索広告検索行動の背景を捉えた広告運用の最適解
ディスプレイ広告広告を掲載面に馴染ませ、潜在層を開拓せよ
P-MAXAIを最大限に活用するための枠組みの設け方
Meta広告機械学習を生かす設計と必要な介入の線引き
データシグナル最適化の精度を高める計測基盤の設計方法
評価と改善広告の学びを構造化し、組織の資産に変える

2018年版は5章構成でした。第2版では「P-MAX」と「データシグナル」の章が新しく立ち、Facebook広告の章はMeta広告になっています。出版社は、LINEヤフー広告など国内の媒体も扱うと紹介しています。

運用者の仕事は「AIに渡すもの」を整えること

副題を並べると、この本の立場が見えてきます。P-MAXの章は「枠組みの設け方」、Meta広告の章は「必要な介入の線引き」、データシグナルの章は「計測基盤の設計方法」です。AIを操作するのではなく、AIが働く前提を整えることに重心が置かれています。

公開されている打ち手の見出しにも、その考え方が表れています。

  • 広告の成果はインプットで決まる
  • 構造の細分化は機械学習を阻害する
  • コンバージョンの「質」を問え
  • 見せかけのユニコーンに振り回されるな

著者の寳洋平さんは、アユダンテのコラムに掲載された鼎談で、広告のシステムは入力したものに対して動くので、その入力の質を上げることが最初のポイントだと話しています。ザンノーニ・ダリオさんは、重要なデータを渡すこと、汚いデータを渡さないこと、漏らさず正しく渡すことを挙げています。いずれも本の本文ではなく、著者の発言です。

ここからは筆者の読み替えです。「運用者の仕事は何か」という問いへの答えは、AIに渡す材料の設計だ、ということになります。何をコンバージョンとして数えるか。どのデータを学習に使わせ、どのデータを外すか。キャンペーンをどこまで分けるか。これらはAIには決められません。

「分けすぎない」と「質を問う」

公開されている見出しのうち、日々の運用に直結するのが「構造の細分化は機械学習を阻害する」です。キャンペーンを細かく分けるほど、1つあたりのコンバージョンが減り、自動入札の学習に時間がかかります。

本サイトでも、Google広告のヘルプにある学習期間の目安(コンバージョン約50件、またはコンバージョン サイクル3回程度)を整理しました。件数が少ないと何が起きるかは、あわせて読むと理解しやすくなります。

「コンバージョンの『質』を問え」も重要です。出版社の紹介では、コンバージョンの数が増えても事業が成長するとは限らない、と添えられています。筆者の考えを添えると、自動入札は数えた成果を増やそうとします。何を数えるかを間違えると、間違った方向へ正確に最適化が進んでしまいます。

検索とディスプレイの足場も見直せる

AIの話だけの本ではありません。検索広告の章からは「検索語句の分析は『意味のある単位』で」、ディスプレイ広告の章からは「まず除外すべきはスマホアプリ」という打ち手が紹介されています。

前者は、出版社の紹介で「AI時代に求められる分析スキル」と添えられています。筆者の解釈ですが、インテントマッチやAI最大化設定で検索語句が広がるほど、語句を1つずつ見る分析は追いつかなくなります。まとまりで捉える視点が要る場面は増えていきます。後者は、Web面での成果の土台をつくるための打ち手として紹介されています。

読むときの注意

ここで紹介した打ち手の見出しは、出版社が公開している一部です。103個の全体像と、それぞれの具体的な手順は本で確かめてください。

また、媒体の仕様は本が出たあとも変わり続けます。個別の設定は、最新の公式ヘルプとあわせて確認するのが確実です。

こんな運用者に向いている

  • 自動入札やP-MAXに任せた結果を、どう評価すればよいか迷っている
  • クライアントに「運用者は何をしているのか」を説明する言葉がほしい
  • コンバージョンの設計や計測基盤を、運用の打ち手として整理したい

同じシリーズには、バナーとLPに絞った『ネット広告クリエイティブ“打ち手”大全』もあります。著者は別で、こちらはクリエイティブの判断軸を整えたい人向けです。

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ryottaman

ryottaman

広告代理店で17年、現在は事業会社でインハウスマーケティングを担当しています。

SIGNALZの記事はAIを活用して作成し、10年以上の運用型広告の実務経験をもとに内容を確認・監修しています。制作方針の詳細はサイトについてをご覧ください。

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