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GA4に新ディメンション「Source Group」が登場。参照元プラットフォームの値もMeta・TikTokなど媒体別に大幅拡充

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GA4の流入分析で、誰もが一度は悩まされてきた「参照元の表記ゆれ」。facebook、fb、m.facebook.comがバラバラに集計され、正規表現で束ねる運用を強いられてきました。その悩みに、GA4本体が答えを出しつつあります。

2026年6月11日、Googleアナリティクスの英語版リリースノート(What’s new in Google Analytics)に「New Source Group field with update to Source Platform values for improved source analysis」というアップデートが掲載されました。表記ゆれを自動統合する新しいフィールド「Source Group」の追加と、参照元プラットフォーム(Source Platform)ディメンションの値の刷新がセットになった変更です。

広告経由の流入をペイド・オーガニックに切り分けて分析している運用者には、集計の前提が変わりうるアップデートです。順に見ていきます。

Source Group(ソースグループ)とは

Source Groupは、同じプラットフォームから発生する表記ゆれのある参照元(Source)の値を、単一の代表値へ自動的にまとめる新しいディメンション概念です。リリースノートでは、Facebook・Instagram・TikTokなど主要なオンラインプラットフォームの参照元値を統合すると説明されています。

Source Group:表記ゆれの自動統合参照元(Source)の生の値facebookfbm.facebook.comMeta-facebook自動で統合Source GroupFacebook1つの代表値にまとまる正規表現やスプレッドシートでの手動の名寄せが不要になる

これまで参照元別の分析では、同じFacebookからの流入でもfacebook、fb、m.facebook.comなどが別の行として集計されていました。探索レポートで正規表現フィルタを組んだり、エクスポート後にスプレッドシートで名寄せしたりするのが定番の対処でした。Source Groupはこの名寄せをGA4側で自動化するものです。

また海外の複数の解説記事では、ChatGPTやPerplexityといった生成AI経由の流入もグルーピングの対象に含まれると報じられています。AI経由の流入計測が課題になり始めた今、押さえておきたいポイントです。

なお日本語版ヘルプにはこのアップデートがまだ掲載されておらず、「ソースグループ」という日本語の正式訳語も確認できていません(2026年7月29日時点)。本記事では英語表記のSource Groupを基本とします。

Source・Source Group・参照元プラットフォームの3層構造

今回のアップデートを理解する鍵は、既存の「参照元(Source)」「参照元プラットフォーム(Source Platform)」との関係です。3つのフィールドは、粒度の異なる3層として整理できます。

フィールド役割値の例
参照元(Source)流入元の生の文字列m.facebook.com、fb、ig
Source Group表記ゆれを統合した代表値Facebook、Instagram、TikTok
参照元プラットフォーム広告を管理していたシステムMeta 広告、TikTok 広告、Google 広告

Source Groupが「どのプラットフォームから来たか」を表すのに対し、参照元プラットフォームは「どの広告システムで買い付け・管理されたか」を表します。たとえば同じFacebookからの流入でも、Meta広告経由ならば参照元プラットフォームはMeta 広告、オーガニックの投稿経由ならば広告システムには紐付きません。両者を組み合わせることで、ペイドとオーガニックの切り分けがしやすくなる設計です。

参照元プラットフォームの値が媒体別に大幅拡充

今回のアップデートのもう1つの柱が、参照元プラットフォームの値の刷新です。従来この値は、Google 広告やSA360などGoogle系のプラットフォームが中心で、サードパーティ媒体の広告は「Manual」などにまとめて分類されていました。

更新後の公式ヘルプ(参照元プラットフォーム ディメンションについて)には、サードパーティの広告プラットフォームが個別の値として明記されています。

分類
Google系Google 広告、ディスプレイ&ビデオ 360、検索広告 360、キャンペーン マネージャー 360
サードパーティMeta 広告、TikTok 広告、Snapchat 広告、X 広告、Microsoft Advertising、Pinterest 広告、Reddit 広告、LinkedIn 広告、Amazon Advertising、Apple Ads、Yahoo Advertising、Yandex Direct、Kakao 広告
その他その他の広告、ラベルなし

なおYouTubeやGoogle検索、Discover、Gmailなどは、参照元プラットフォームの値そのものではありません。これらはGoogleの広告在庫(配信面)として、Google 広告やディスプレイ&ビデオ 360などのプラットフォーム値にマッピングされる関係です。

日本の運用者にとっては、Meta 広告・TikTok 広告に加えてYahoo Advertisingが個別の値として用意されている点も注目です。これまで一括りだったサードパーティ媒体の流入を、GA4の標準的なディメンションで媒体別に追える素地が整いつつあります。

サードパーティ媒体はどう判定されるのか

公式ヘルプによると、サードパーティ媒体の判定は2段階で行われます。UTMパラメータを手がかりにした自動マッピングです。

参照元プラットフォームの判定フロー(サードパーティ媒体)STEP 1:メディア(utm_medium)cpc / ppc / paid系 / retargeting /display などで「有料」と判定STEP 2:参照元(utm_source)値からプラットフォームを推定例:facebook → Meta 広告判定できない場合有料のメディア値が見つからない → ラベルなし / (direct)・(not set)など → その他の広告

まずutm_mediumの値(cpc、ppc、paid_socialなどの有料系パターン)で広告経由かどうかを判定し、次にutm_sourceの値から各プラットフォームを推定する流れです。つまり、この自動分類の精度はUTMパラメータの設計品質にそのまま依存します。utm_sourceやutm_mediumの付与が不正確な場合は、引き続き「ラベルなし」などに分類されます。

表記ゆれの統合が進んでも、UTM設計の重要性はむしろ上がったと言えます。命名規則が崩れているアカウントは、これを機にUTMパラメータの設計を見直しておきたいところです。

過去データにも遡及適用。タグの変更は不要

海外の複数の解説記事によると、このアップデートの適用に際してタグやUTMの再設定は不要で、自動的に反映されます。またSource Groupは過去のデータにも遡って適用されると報じられています。遡及適用であれば、前年同月比などの期間比較が統合前後で途切れない設計です。

一方で、ロールアウトは段階的に進んでいるとみられます。海外の解説記事の間でも「標準レポートや探索で使える」という報告と、「現時点では広告ワークスペースのレポートに限られる」という報告が分かれており、プロパティによって見え方が異なる可能性が高い状況です。自分のプロパティでどこまで使えるかは、管理画面での実機確認が確実です。

既存レポートへの影響と確認ポイント

運用者にとって最も注意したいのは、参照元プラットフォームの値のマッピング変更による、既存レポートへの影響です。たとえばこれまで「Manual」として集計されていたMeta広告経由の流入が、「Meta 広告」という別の値に変わる可能性があります。

影響を受けうるのは、参照元プラットフォームの値を条件に使っているすべての設定です。次の観点で点検しておくことをおすすめします。

  • GA4の保存済みレポート・比較・セグメントで、参照元プラットフォームを条件にしているものはないか
  • Looker StudioでGA4コネクタ経由のフィルタに参照元プラットフォームを使っていないか
  • 探索レポートのフィルタ条件に「Manual」などの旧値を指定していないか
  • 参照元の表記ゆれを前提にした正規表現フィルタが、統合後に二重集計や漏れを起こさないか

運用メモ
まず自分のプロパティで、探索またはレポートのカスタマイズからディメンション一覧を開き、「Source Group」が選択できるか確認してみてください。あわせて広告ワークスペースのレポートで、参照元プラットフォームにMeta 広告などの新しい値が出ているかも見ておくと、自社プロパティへのロールアウト状況が把握できます。月次レポートで参照元別の集計を運用している場合は、値の変わり目(2026年6月中旬前後)で数値の断層が出ていないかを先に確認しておくと、報告時に慌てずに済みます。

現時点で未確定のポイント

本記事の執筆時点(2026年7月29日)で、公式情報として確認できていない点も整理しておきます。

  • 日本語版リリースノート・ヘルプへの反映はまだで、「ソースグループ」の正式訳語は未確定
  • Source Group単独の公式定義ページ(値の完全なリスト)は見当たらない
  • GA4 Data APIでのフィールド名、BigQueryエクスポートへのフィールド追加有無は公式ドキュメントで未確認
  • 全プロパティへのロールアウト完了時期は不明

BigQueryエクスポートを軸に集計している場合、現時点ではエクスポートスキーマに変更は確認されていません。既存のcollected_traffic_source系フィールドからの集計ロジックは、当面そのまま維持で問題ない見込みです。続報があり次第、本記事を更新します。

まとめ

  • 2026年6月11日、GA4の英語版リリースノートに新フィールド「Source Group」と参照元プラットフォームの値の更新が掲載された
  • Source Groupは、facebook・fb・m.facebook.comのような参照元の表記ゆれを単一の代表値へ自動統合する
  • 参照元プラットフォームの値に、Meta 広告・TikTok 広告・Yahoo Advertisingなどサードパーティ媒体が個別に追加された
  • 判定はutm_medium(有料判定)とutm_source(媒体推定)の2段階。UTM設計の品質が分類精度を左右する
  • タグ変更は不要で、過去データにも遡及適用されると報じられている。ただしロールアウトは段階的
  • 参照元プラットフォームの旧値(Manualなど)を条件に使っている保存レポート・セグメント・Looker Studioは要点検
  • 日本語ヘルプへの反映、Data API・BigQueryエクスポートでの扱いは未確定

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