キーワード調査の全体像
キーワード調査は、検索広告運用の起点となる重要な工程です。ツールを正しく使い分けることで、需要のあるキーワードを効率よく発掘し、無駄な配信を減らすことができます。
キーワード調査は一度やれば終わりではありません。配信開始後のクエリ分析を定期的に行い、キーワードを継続的に改善していくサイクルが重要です。
キーワードプランナーの基本的な使い方
キーワードプランナーはGoogle広告に付属する無料ツールです。検索ボリュームの確認から新規キーワードの発掘まで、幅広い用途で活用できます。
管理画面へのアクセスと基本操作
キーワードプランナーは以下の手順で開きます。
- Google広告管理画面 → 右上の「ツールと設定」(レンチアイコン)をクリック
- 「プランニング」セクション → 「キーワードプランナー」を選択
- 「新しいキーワードを見つける」または「検索のボリュームと予測のデータを確認する」を選択
「新しいキーワードを見つける」では、商品名・サービス名・URLを入力します。自社サイトのURLを入力すると、ページ内容からキーワード候補を自動提案してくれます。
「検索のボリュームと予測のデータを確認する」では、すでに候補リストがある場合に一括で検索ボリュームを確認できます。Excelで作ったキーワードリストをそのまま貼り付けて使うのが実務的な使い方です。
キーワード候補のフィルタリング方法
候補一覧が表示されたら、以下の列を確認しながら絞り込みます。
- 月間平均検索数:需要の規模感を把握する
- 競合性:「低・中・高」で入札競争の激しさを示す
- ページ上部に掲載された場合の入札単価(低価格帯/高価格帯):CPC目安として活用する
フィルター機能(候補一覧上部の「フィルター追加」)を使うと、検索ボリュームや競合性で絞り込めます。たとえば「月間検索数100以上・競合性が低または中」で絞ると、費用対効果の高い候補を見つけやすくなります。
Yahoo!キーワードアドバイスツールの活用
Yahoo!広告には独自のキーワード調査ツールが用意されています。Google広告と検索ユーザー層が異なるため、両媒体を運用する場合は必ず別途確認が必要です。
アクセス手順と基本操作
- Yahoo!広告管理画面(広告管理ツール)にログイン
- 左メニュー → 「ツール」 → 「キーワードアドバイスツール」を選択
- 調査したいキーワードを入力 → 「検索」ボタンをクリック
表示される「月間検索数」はYahoo! JAPANの検索データに基づいています。Googleとは検索ボリュームの傾向が異なる場合があるため、Google側の数値と比較しながら確認しましょう。
GoogleとYahoo!のキーワード特性の違い
Yahoo!広告は金融・保険・不動産など高単価商材との相性が良い傾向があります。ターゲット層の年齢が高い商材では、Yahoo!のキーワードデータを重点的に確認することをおすすめします。
検索クエリレポートの読み方と活用
検索クエリレポートは、実際にユーザーが入力した検索語句を確認できるレポートです。キーワードプランナーで事前調査を行っても、実際の配信後には想定外のクエリが混在することがあります。
Google広告での確認手順
- Google広告管理画面 → 左メニュー「キャンペーン」 → 対象キャンペーンを選択
- 「キーワード」タブ → 上部の「検索語句」タブをクリック
- 期間を設定(直近7〜30日が基本)→ 「適用」
表示される列のうち、特に重要なのは以下の4つです。
- 検索語句:実際にユーザーが入力した文字列
- コンバージョン数:その語句経由のCV数
- 費用:その語句にかかったコスト
- マッチしたキーワード:どのキーワードに紐づいて配信されたか
Yahoo!広告での確認手順
- Yahoo!広告管理画面 → 左メニュー「レポート」 → 「検索クエリーレポート」を選択
- 対象キャンペーン・広告グループを指定
- 期間を設定 → 「レポート作成」
Yahoo!広告では「検索クエリーレポート」という名称になっています。Google広告と同様に、実際の検索語句ごとのパフォーマンスデータを確認できます。
クエリレポートから除外キーワードを設定する手順
不要なクエリを除外する手順は以下のとおりです。
- 検索語句レポートで除外したい語句の行にチェックを入れる
- 上部の「除外キーワードとして追加」ボタンをクリック
- 除外レベル(キャンペーン or 広告グループ)と一致タイプを選択
- 「保存」をクリック
除外キーワードの一致タイプは「完全一致」を基本にします。部分一致で除外すると、意図せず関連する有効なクエリまでブロックしてしまう場合があります。
キーワードの選定・整理の実務フロー
候補を収集したあとは、優先順位をつけて整理する工程が必要です。闇雲に登録すると管理が煩雑になり、品質スコアの低下にもつながります。
キーワード分類の考え方
購買意向の高いキーワードから優先的に配信を始めます。情報収集系のキーワード(「〜とは」「〜方法」)は、CVにつながりにくい場合が多いため、初期段階では慎重に判断しましょう。
キーワード選定の実務チェックリスト
以下の表を使って、登録前にキーワードの品質を確認してください。
| 確認項目 | 判断基準 | 対応 |
|---|---|---|
| 月間検索ボリューム | 100以上が目安 | 100未満は慎重に判断 |
| 競合性(入札競争) | 高い場合はCPCが高騰しやすい | 入札上限を設定して制御 |
| 推定CPC | 目標CPAから逆算して許容範囲内か | 高すぎる場合は除外または上限入札 |
| キーワードの意図 | 購買意向・情報収集・ブランドの区別 | 意図別に広告グループを分ける |
| 自社商材との関連性 | 広告とLPの内容と一致しているか | 関連性が低いと品質スコアが下がる |
| 除外キーワードとの重複 | 既存の除外リストと矛盾しないか | 重複する場合は除外設定を見直す |
| 競合ブランドワード | 商標ポリシーに抵触しないか | 法務確認が必要な場合がある |
競合分析ツールを使ったキーワード発掘
競合他社が出稿しているキーワードを把握することで、見落としていた候補を発見できます。Google広告には「オークション分析」という機能があり、同じオークションに参加している競合を確認できます。
オークション分析の確認手順
- Google広告管理画面 → 「キャンペーン」または「広告グループ」を選択
- 「キーワード」タブ → 上部の「オークション分析」タブをクリック
- 「インプレッションシェア」「重複率」「上位表示率」を確認
「インプレッションシェア」が自社より高い競合は、より多くのキーワードで上位表示されている可能性があります。競合のドメインを確認し、自社が出稿していないキーワードを推測する手がかりとして活用できます。
Google トレンドを使った季節性の確認
- Googleトレンド(trends.google.co.jp)にアクセス
- 調査したいキーワードを入力
- 期間を「過去12か月」に設定して季節変動を確認
季節性の高いキーワードは、需要ピークの2〜4週間前に入札を強化するのが基本です。キーワードプランナーの月別検索ボリュームデータと合わせて確認すると、より精度の高い判断ができます。
まとめ
キーワード調査は「一度やって終わり」ではなく、配信データを見ながら継続的に改善するサイクルが重要です。以下のポイントを押さえておきましょう。
- キーワードプランナーはGoogle広告管理画面の「ツールと設定」から無料で使える
- Yahoo!キーワードアドバイスツールはGoogleと検索母数が異なるため、両媒体運用時は必ず別途確認する
- 検索クエリレポートは週次で確認し、不要なクエリを除外キーワードとして登録する
- キーワードは購買意向の高い語句から優先的に配信を始め、情報収集系は慎重に判断する
- 競合分析にはオークション分析とGoogleトレンドを組み合わせて活用する
- 登録前に選定チェックリストを使い、品質スコアへの影響を事前に確認する
まず試すべき1アクション: 現在配信中のキャンペーンの検索クエリレポートを過去30日分ダウンロードし、CVゼロかつ費用が発生しているクエリを5件以上ピックアップして除外キーワードとして登録してください。これだけで無駄な配信を削減し、効率改善につながる可能性があります。